
恋愛リアリティーショー番組「テラスハウス」で有名になり、近年新しい住居として定着しつつある「シェアハウス」。
知らない人と一つ屋根の下で生活をする、いわゆる共同生活の住居スタイルを指します。
Wikipediaから定義を引用すると、以下の通りです。
一つの住居に複数人が共同で暮らす賃貸物件を指す和製英語。一般的にはキッチンやリビング、バスルームなどを共同で使用し、プライバシー空間として個室を利用する。大抵のシェアハウスは、以前は寮やマンション、一般の民家等であった建物を転用して運営されている。入居者は基本的にそれぞれのプライベートな居室で生活し、リビング、キッチン、トイレ、風呂、洗濯機などといった設備だけを共用する。
よくある一軒家タイプのシェアハウスの間取りは、以下のようなイメージです。

ただ、一口に「シェアハウス」と言っても、実はタイプはさまざまです。
たとえば、同じ部屋に二段ベッドがある物件タイプは「ドミトリー」、1Kのように水回りが揃った個室+豪華な共用部があるタイプは「ソーシャルアパートメント(またはソーシャルシェアハウス)」などと呼ばれます。
大規模物件から小規模物件まで住んだことのある筆者が、シェアハウスの種類からメリット・デメリットまでわかりやすくご案内します。


シェアハウスは前述の通り、一軒家の水回りやリビングなどを複数人でシェアして生活する賃貸物件です。ラフに言うと、昔ながらの下宿を現代版にした感じです。
戸建てタイプ・区分マンション型タイプ・ペントハウスを改装したタイプ、また新築物件やリノベーション物件など多様なバリエーションがあります。
敷金・礼金・保証人などが不要なケースが多く、家具・家電が設置されているため、初期費用を抑えたい人にオススメです。
交流を楽しめる物件も多い一方で、プライベート重視(静かに暮らしたい)方向けの物件もあります。自分のライフスタイルに合わせて選ぶのがポイントです。

ソーシャルレジデンス、ソーシャルマンション、ソーシャルベースなどと呼ばれることもあります。
「ソーシャル」という名前の通り、交流(コミュニケーション)が前提になりやすいタイプです。大型物件が多く共用部が充実しており、小ぶりな木造物件に比べて個室のプライバシー面にも配慮されている傾向があります。

バランスがよく、ほどよく賃料が抑えられているタイプです。
など、あらゆる観点で最低ラインをクリアしており、賃料がワンルーム以下に設定されている物件が該当します。

エンジニア限定、農園付き、わんちゃん・ねこちゃんOK、など趣味・職業・属性など「似た人」を集めたシェアハウスです。
他にも、トライアスロン好きやサーファー向け、シングルマザー向けなどがあります。

交流よりも「個人生活重視」のタイプです。共用部も少なめで、交流がほぼない物件もあります。
廊下ですれ違っても挨拶すらしない、というケースもあるようです。

賃料が非常に安い一方で、1つの部屋に二段ベッドが3つも4つもある、といった形態になります。
10人住んでいるのにシャワーブースが1つしかないなど、設備面の不足もあるため、快適さよりも「安さ優先」の方向けです。
目的別型に近いですが、シニア限定のシェアハウスです。
有料老人ホームやサポート住宅に住むほどではないが、バリアフリー対応などで安心感があります。
似たコンセプトとして、多世代共生型の物件もあります。
シェアハウスでありながら、一般に「シェアハウス」とは呼ばれない形態の住居も存在します。最も代表的なのがルームシェアです。
ルームシェアとシェアハウスは何が違うのか?また、他にもどんなシェア住居があるのかご紹介します。

住居形態としては『シェアハウス』と同様の賃貸物件です。
ただしシェアハウスは専門の運営会社が存在し、入居者募集やハウス内ルールの策定などを運営会社が主導します。
一方、ルームシェアは個人でルームメイトを見つける必要があり、空室リスクなども各自が負担するのが大きな違いです。
また、家具・家電等も自分達で揃える必要があり、最初の負担が大きくなりがちです。
| シェアハウス | ルームシェア | |
| 同居人募集 | 管理会社にて実施 | 各自が実施 |
| 空室リスク | 管理会社にて負担 | 各自が負担 |
| 初期費用 | 安い | 高い ※家具家電は自分達で用意 |
| 人数 | 多い ※6~100人くらい | 少ない ※2~6人くらい |
| 契約 | 各自が契約 | 代表者が契約 |
| 入居者 | 選べない ※赤の他人 | 選べる ※友人など |
| ルール | 管理会社が策定 | 各自で話し合い |
| トラブル | 管理会社に相談 | 各自で解決 |
仲の良い友人同士、同じ志・趣味を持った人同士で住みたい人などにはオススメです。

建物内に入居者同士が集うラグジュアリーなラウンジが付帯したワンルームマンション(お部屋に水回りなどがすべて付いている)です。
鉄骨または鉄筋コンクリート造が多く、一軒家シェアハウスよりプライバシー性が高い一方で、家賃は少し高め。
「自分の時間・空間をしっかり確保しながら、+αで交流も楽しみたい」
「ワンルームだと少し窮屈、でも1LDKより家賃を抑えたい」
という人にオススメです。
多様な世代・属性・国籍の方が入居しているので、ラウンジでのコミュニケーションから新しい発見や可能性に出会えるかもしれません。
参考記事)ソーシャルアパートメントに住みたい。にちょっと待って。口コミからシェアハウスとの違いを解説

住居形態としては『ソーシャルアパートメント』に近い賃貸物件です。
ただし、広めのラウンジがあっても必ずしもラグジュアリー空間とは限らず、また必ずしも鉄骨・鉄筋コンクリート造ではない点が違いです。
洗面などの水回りが付いた完全個室を確保しつつ、広めラウンジのみを共有するケースや、水回り設備をすべて共有するケースなど、共有範囲が多様なのが特徴です。
物件によっては英会話レッスン付きなど、ソフト面の付加価値があるケースもあり、スケールメリットを享受したい人にオススメです。

業界に大きな課題を残した“かぼちゃの馬車”というシェアハウスが以前ありました。
この物件の特徴として語られるのが「リビングがない」こと。普通のシェアハウスは共用部として入居者が集まれるリビング・ラウンジがありますが、それがなく、廊下の一角に簡易キッチンがあるだけ、という形態でした。
これをシェアハウスと呼べるかどうか議論がありましたが、当時の運営会社はこれをシェアハウスと呼んでいました。
いざシェアハウスに住むとなると、他人と共同生活をするわけですから、不安要素もあると思います。
なお、同じタイプでも「入居人数(規模)」で生活感は大きく変わります。
ここではまず規模に関係なく共通しやすいメリットを押さえ、その後に「大規模/小規模」のメリット・デメリットを整理します。

シェアハウスのメリットは、なんといっても初期費用がかなり抑えられることです。
一般賃貸物件と違い、仲介手数料や敷金・礼金がかからないケースが多く、初期費用を抑えやすい傾向があります。
また、家具・家電が最初から付いていることも大きなポイントです。
参考記事)シェアハウスの初期費用は安いのか?費用項目をピックアップし実際の金額を算出してみました。

多くの物件には家具・家電が付いているため、極論スーツケース1つで入居できるケースもあります。
荷物が多少あっても引っ越し業者を使わず、宅配便などで簡単に引越しができるのは大きなメリットです。
引越し費用が抑えられる他、短期契約でも退去時に家電処理などの手間が少なく、非常に便利です。最近は引越し見積もりが上がりやすいので、節約にもつながります。
参考記事)キャリーケース1つで引越し可能?

物件によっては管理人が在住していたり、防犯カメラ・ホームセキュリティが付いていたりと、セキュリティ面がしっかりしていることが多いです。
さらに一人暮らしと違い、誰かが家にいることが多いので「人の目」の安心感もあります。
一人暮らしでセキュリティを重視すると家賃が高くなりがちですが、シェアハウスではバランスを取りやすいケースもあります。
参考記事)シェアハウスの防犯事情。SECOMやALSOCなどのホームセキュリティがあると安心♪

性別・年代・国籍を超えて、さまざまな人が一つ屋根の下で生活しています。
学校や会社では出会いにくい人とつながれるのは大きな魅力です。
出身地や国が違う人が多いので、料理・言語・価値観・習慣などを教わり、視野が広がることもあります。

風邪をひいたとき、大きな地震があったとき、重い荷物を運ぶときなど、困ったときにシェアメイトに助けを求められるのも魅力のひとつです。
一人暮らしだと基本的に一人で解決しなければならないため、特に初めての一人暮らし(上京など)では安心感につながりやすいポイントです。
次に大規模物件ならではのメリット・デメリットをご紹介します。

大規模物件では30~100人程度のシェアメイトと住みます(中には300人以上の物件もあります)。
人数が多い分、それだけ友人や知り合いが増えやすいです。
また大規模物件では友人を呼べることが多く、シェアメイト以外の出会いも生まれます。

入居人数が多いこともあり、運営スタッフが入居者同士のコミュニケーションの場を作るために、イベントや誕生日パーティーなどを開催してくれることがあります。
物件対抗のフットサル大会や、複数物件合同のツアー企画などがあるケースもあります。
参考記事)ハロウィン、BBQ、お花見などのイベントはシェアハウスの醍醐味?参加は必須?

広々としたラウンジが特徴的で、内装がカフェ風だったりホテルのラウンジのようだったり、さまざまなコンセプトで作られています。
共有部には、プロジェクターや高額家電、快適ソファ、ヘルシオや業務用キッチンなど、一人暮らしでは揃えにくい設備があることも。
ボルダリングやフィットネスジム、ビリヤード、音楽スタジオなど、+αの共有スペースがある場合もあり、豊かな生活を楽しめます。

大規模物件は男女共用が多いです。となると恋愛はつきもの。なかには結婚した入居者もいます。
シェアハウスで出会い、結婚し、シェアメイトに祝福されながら見送られる…というのは、とても幸せな話ですね。
もしかしたらあなたも、シェアハウスで運命の人と出会えるかもしれません。

大規模物件は広いキッチンがあることも多く、料理好きが集まりやすい傾向があります。
誰かが料理していることも多いため、食事をシェアしたり料理を教わったりできて、食事に困りにくいです。
料理が苦手な人も、退去する頃には上達しているかも!?

個室と共有スペースがはっきり分かれているため、「自分の時間」と「誰かと過ごす時間」を区別しやすいです。
また、ラウンジを通らなくても個室に行ける設計の物件もあり、無理に人と会う必要がありません。
一人の時間を確保しやすい環境なので、生活しやすいと感じる人も多いです。
次にデメリットについて。

物件にもよりますが、週3〜5回専門業者による清掃が行われます。
定期清掃がある一方で「誰かが掃除してくれる」という雰囲気が強くなると、汚しても清掃まで放置されることがしばしばあります。
人数が多いため、汚した人を特定しづらいのも理由のひとつです。
参考記事)シェアハウスの掃除事情。入居者による当番制もある?
様々な人が住んでいるため、生活習慣はばらばらです。早めに就寝する方もいれば、深夜に帰宅する方もいます。
生活リズムが違うため、生活音が気になることもあります。
また、イベントに参加しない場合は、騒音が気になるシーンがあるかもしれません。
多くの人がいるということは、好きな人もいれば苦手な人も出てきます。
一緒に生活しているため、苦手な人を100%避けるのは難しく、共有スペースなどで会ってしまうこともあります。

大規模物件では、1階が共有スペース、2階以降が個室などの個人スペースになっていることが多いです。
上階に住むほど移動距離が長く、階段移動が基本だと共有スペースに行くのが億劫になるかもしれません。
最後に小規模物件のメリット・デメリットをご紹介します。
同じ時間にリビングに大人数が集まることは少なく、部屋での滞在時間が長いことも多いです。
騒音トラブルが起きにくく、比較的落ち着いて生活できます。平日は誰にも会わず、週末にリビングで会うということもあります。

小規模物件では女性専用であることが多いです。異性との共同生活に抵抗がある方にオススメです。
少数ではありますが、男性専用物件もあります。

小規模は「使ったらキレイにする」意識が保たれやすい傾向があります。
お互いが顔見知りになりやすく、共有スペースを誰が使ったか把握しやすいため、清掃意識は大規模より強くなりやすいです。
シェアハウスには家賃とは別に、共益費が毎月かかります。水道光熱費・ネット代・消耗品費・管理費などが含まれます。
大規模は清掃頻度が多い(週3~5回など)ケースがある一方、小規模は週1回など少なめの場合もあり、その分コスト差が出ることがあります。
なお、コロナ禍以降は電気代高騰による共益費の値上げが目立ちます。
<平均共益費>
| 小規模物件 | 12,000~16,000円 |
| 大規模物件 | 15,000~22,000円 |
参考記事)シェアハウスの共益費は一般賃貸の管理費とは別物?ハウスクリーニングやネット代まで含まれている?
次からはデメリットについて。
入居者との距離が近いのはメリットにもなりますが、苦手な人がいる場合はデメリットになることもあります。
大規模だと距離を保ちやすい一方、小規模だとそれが難しくストレスに感じるかもしれません。

大規模のように運営会社スタッフが交流を促す動きが少ないため、自主的に交流する必要があります。
イベントを提案してくれる人がいれば良いですが、忙しいと時間が割けず、パーティーが少なくなることもあります。

お風呂・トイレは各階に1つずつ設置されていることが多いです。5〜6人程度で1箇所をシェアするため、使用時間がかぶることもしばしばあります。
参考記事)シェアハウスのお風呂事情。物件によっては大浴場があるケースも。
大規模にも小規模にも、それぞれメリット・デメリットがあります。
自分のライフスタイルに合った規模・タイプのシェアハウスを選べると良いですね!
シェアハウスはタイプ(交流重視〜静か重視)と規模(大規模/小規模)で住み心地が大きく変わります。初期費用を抑えやすく、引越しがラクで、セキュリティや交流面でもメリットがある一方、共有スペースの汚れ・音・人間関係などの注意点もあります。大規模は共用部の充実と人脈が強み、小規模は落ち着きと清潔感が強み。自分が「欲しいのは交流か、静けさか」「妥協できないのは何か」を軸に選ぶのが最短です。
WHAT's SHARE HOUSE
シェアハウスってどんな暮らし? トラブルとかないの?
初期費用が安いって聞いたけど本当?
シェアハウスにはどんな人が住んでいるの?
頻繁にイベントやっているの?
テラスハウスみたいな恋愛は普通に?
男女が同じおうちで生活したら何か起こるはず?
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