——シェアハウスに住み始めた当初はどうだった?
けいすけ:やっぱり……洗濯機の……音が……。
一同:(笑)
しょうへい:洗濯機ある部屋の隣だもんなぁ。
けいすけ:あと、洗濯に来る住人がドアを開けるときの「ピピッ」っていう……。
——ああ、ドアのカードキーの音!(笑)。たしかに、けいすけの部屋は人の往来が多い位置にあるもんね。
けいすけ:あと、帰ってきたときとかにエレベーターで人と顔を合わせたりするのも戸惑って。人と住むのって最初は大変に感じたけど、3か月くらいしたら慣れた。
——洗濯機と「ピピッ」も?
けいすけ:洗濯機と「ピピッ」も慣れたね。住んでる人たちが安心できる人たちばかりだったし。
——何が安心できた?
けいすけ:みんなすごく大人というか、付かず離れずの関係の持ち方がすごくうまくできてる感じで。もともとあまり取り込まれすぎるのも好きじゃないんだけど……でも、途中から入った側としては、「最初はあまり相手にしてくれないんじゃないかな」っていう心配もあったんだけど、懐深く受け入れてくれる人たちがたくさんいて、あ、居心地いいなって。
——へえ、そう感じたんだ。
そう。あ、ここ住みやすいかもって。そう思ったら音とかもあんまり気にならなくなった。
——へぇ~人に対する安心感で気にならなくなるのかぁ。じゃあ、しょうへいは入った当初どうだった? 19歳だから、アラサーが中心の中でけっこう年齢差があるじゃん? それはどうだった?
しょうへい:あぁ~最初は気まずかったっすね。会話があんまり被んないじゃないですか。みなさんほんと大人の人たちなんで、若いノリとかしたらおかしいだろうし。最初はいろいろ考えてましたけど、でももう今は何も考えずに気楽になったんで。
——考えてたって、何を考えてたの?
しょうへい:地元の熊本から移ってきた身としては、東京で働いてる社会人とどういう風にしゃべればいいんだ? って。自分なりに結構気は遣ってましたね。
——淋しかった?
しょうへい:そりゃもう、クソ淋しかったっすよ。
一同:あははは!(笑)
——しょうへいは一番年下だからみんなに敬語じゃん? しんどくないの?
しょうへい:いや、しんどくないっすね。野球部だったっていうのもあって、敬語は使い慣れてるんで。全然そこは大丈夫っす。
——すごいねぇ。じゃあ、なみっきーは?
なみっきー:私の場合は……14人の前のシェアハウスのオープニングのときは、みんな出会いに意欲的で、仲良くなろうって雰囲気があって毎日飲んだりしてたけど。ここは最初、広い共有スペースに対してあんまり人いないなーっていう印象だった。で、私も年上の人が多かったから最初すごい気遣ってた。
——そうなんだ。それはどういう風に?
なみっきー:最初は毎日6階に来て、一緒にご飯食べたり。一緒にご飯食べると仲良くなれるって気付いて。
——へえ~!
なみっきー:つくった料理を「食べます?」みたいな感じで、人脈広げてた(笑)。
——そうなんだ。努力したんだね〜。大変だな、年下。
なみっきー:そうそう(笑)。
——けいすけも気遣った?
けいすけ:俺も気遣った。でもね、たぶん、男とかはとくに、敬語の方が楽なんだよ。部活とかやってると。
しょうへい:逆にそうっすよね。
けいすけ:敬語ってある種壁をつくるような接し方だから、ソツなく生きていくには敬語が一番。だけど、ここではあえて一歩二歩踏み込んで、あえてタメ語でしゃべったり、あだ名で呼んだりとか、敬語を使わないスキルを使ってるかもしれない。その方がけっこう大変だったりして。
——へえ~!
けいすけ:「あ、おはよー」って言うのも初めのうちはけっこう恥ずかしかったりしてつい「おはようございまーす」みたいになっちゃったり。タメ語も大事なスキルというか、意識的にやんなきゃなーって思ってる。
——最初の方、共有スペースにあんまり来てなかったよね? それはなんで?
けいすけ:なんかね、「あ、騒いでるな」とか思うと、「どうしよっかな?」ってチラッと覗いちゃう、みたいな(笑)。
しょうへい:ああ~(同意)。
なみっきー:あはは(笑)
けいすけ:「今からちょっと入りづらそうだな〜」とか最初は気を遣ったりしてたんだけど。今は気にしてない。
——へぇ~。しょうへいもなの?
しょうへい:俺も、「みんな盛り上がってんなー」とか思って、そういうときにドア解錠の「ピピッ。ガチャッ。」みたいな音がしたら気まずいな、みたいな感じでしたね、最初は。
——そうなんだ! 大変だなあ。
けいすけ:え、感じなかったの?
——うん、別になかった。
しょうへい:おくまりさんはなさそうっすね(笑)。
<続く>
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