シェアハウスに向いている人とは?初心者向け自己診断とタイプ別の選び方

「シェアハウスって楽しそうだけど、自分に合っているのかな…?」 そんなふうに感じている人はいませんか。
シェアハウス生活には人によって向き不向きがあるのも事実です。しかし、 「自分はシェアハウスに向いている人なのか?」 は事前にチェックできますし、物件選びや心構え次第で自分に合った暮らし方を見つけることもできます。

本記事では、シェアハウスに向いている人の特徴や自己診断のチェックリストから始めて、反対に向いていない人のタイプや対策、そして自分に合ったシェアハウスの選び方までを徹底解説します。初心者でも読みやすいようにまとめていますので、「自分は向いているかな?」「不安だけど興味がある…」という方はぜひ参考にしてください。読み終える頃には、シェアハウス生活のイメージがなんとなく掴めて「いけそうかも!」と思えるはずです。




自己診断チェックリスト:まずはシェアハウス向き度を自己チェック



シェアハウスに興味はあるけれど一歩踏み出せない方は、まず自己診断チェックリストで自分の「シェアハウス向き度」を確かめてみましょう。 以下の項目に**「はい」**がいくつ当てはまるか数えてみてください。



人との交流が好き

新しい人との出会いや雑談を楽しめる。誰かと一緒に笑い合う時間が好き。



他人の価値観を尊重できる

自分とは異なる習慣や意見にも「そういう人もいるよね」と受け入れられる。小さな行き違いは話し合いで解決できると思う。



自立していて協調性がある

自分のことは自分ででき、家事やルールをみんなで分担することに抵抗がない。



細かいことは気にしない

多少の物音や生活上の不便さがあってもストレスになりにくい。融通が利き、新しい環境に柔軟に適応できる。



家計重視派である

家賃や光熱費など生活コストを抑えたい。一人暮らしでは得られない広いリビングや備え付けの家具家電をみんなで使えることに魅力を感じる。



誰かがいる安心感が欲しい

家に「おかえり」と言ってくれる人がいると嬉しい。一人きりの夜に寂しさを感じるより、誰かの気配があると安心できる。




⇒ 診断結果:チェックの数が多いほどあなたはシェアハウスに向いている人と言えます。例えば半分以上当てはまれば**「シェアハウス向き度60%」で、交流もプライベートもバランスを取りたいタイプ。8割以上当てはまるなら「向き度90%」**で、シェアハウス生活を心から楽しめる素質アリでしょう。逆にチェックがほとんど付かなかった人は向き度30%以下。一人の時間やマイペースを何より大切にするタイプかもしれません。無理に共同生活を選ぶ必要はありませんが、「家賃を抑えたい」「少しだけ人と関わりたい」といった目的がある場合は後述する工夫で快適に暮らす方法もあります。では次に、シェアハウスに向いている人の具体的な特徴を見ていきましょう。

どうでもいい話ですが、私はすべての項目が当てはまっておりました。実際には、上記の項目の中でも人それぞれに重みがあると思います。「人と交流するのが好き」でも『結構すき!』と『どちらかというといえば好き!』などなど。私は、すべての項目に当てはまっていたと言っても、『どちらかといえば好き!』のケースが多いように思えます。そのあたりは緩い判断でいいと思います。




シェアハウスに向いている人の特徴


では、改めてシェアハウスに向いている人とはどんな人でしょうか?チェックリストと重なる部分もありますが、ここでは傾向を5つにまとめてみます。



社交的で人と話したり一緒に過ごすのが好きな人

共有リビングで誰かと雑談したり、一緒にご飯を食べたりする時間を楽しめる人はシェアハウス向きです。他人と関わることで日常が豊かになるタイプで、「ただいま」「おかえり」のやりとりを心地よく感じる人です。自然と友達を作ったり、新しい人間関係を築くことをポジティブに楽しめます。



おおらかで柔軟性があり、細かいことを気にしない人

共同生活では育った環境の違いから生活習慣や常識のズレが起こりがちです。そんな時でもいちいち腹を立てず「こういう考え方もあるんだな」と受け流せるおおらかさがある人は適応しやすいでしょう。他人の価値観を理解して受け入れられる人はシェアハウスに向いています。多少のルール変更やメンバーの入れ替わりといった変化を楽しめる柔軟性も大事です。



自立心があり協調性も高い人

シェアハウスでは自分のこと(掃除・洗濯・料理など)は自分で行うのが基本です。他人に依存しすぎない自立した生活能力がある人は向いています。そのうえで**「お互いさま」の精神**を持ち、家事やルールを住人同士で協力して守れる協調性のある人が共同生活では理想的です。例えば共有スペースの簡単な掃除やゴミ出し当番を「自分ばかり損」などと感じずに参加できるような人です。



新しい環境や価値観を楽しめる人

様々なバックグラウンドを持つ人と出会うことで、自分の視野を広げたい人にもシェアハウスは向いています。異文化交流や他業種の人との会話を通じて刺激を受け、「自分も挑戦してみよう」と成長のきっかけにできるような前向きな人です。固定観念にとらわれず自分を変えたい・新しい環境に飛び込みたいという意欲がある人にもピッタリでしょう。



「誰かがいる安心感」をポジティブに感じられる人

一人暮らしの孤独感よりも、家に誰かがいることで得られる安心感を重視する人も向いています。「夜に自分以外の生活音が聞こえるとホッとする」「落ち込んだ時に話せる相手がそばにいてほしい」と感じるタイプです。シェアハウスでは帰宅すれば誰かがリビングにいることが多く、人の温もりを感じながら暮らせます。逆に言えば寂しがり屋さんは共同生活向きとも言えますね。



以上の特徴をまとめると、**シェアハウスに向いている人は「人との交流を楽しみつつ、自立心と協調性を持って柔軟に共同生活ができる人」**だと言えるでしょう。こうした性格の人はシェアハウス生活のメリット(コスト削減や新しい人間関係など)を最大限に享受でき、充実した毎日を送れるはずです。

ただ、上記はあくまでも一般論。人との交流はほどほどでも、フィットネスルームをフル活用してシェアハウスでの生活を楽しんでいる人もいますし、管理の仕組みがオートマチック(ハウスクリーニングは業者が実施してくれるなど)に決まっていて、そこまで他の入居者と協調しなくてもマイペースで過ごしている人もいます。なので、上記にすべて当てはまらなくても、快適に過ごせるシェアハウスはあると思います。




シェアハウスに向いていないかもしれない人の特徴


一方で、「こういう人はシェアハウスに向いていないかも…」という傾向もあります。ここではシェアハウスでストレスを感じやすい人の特徴をいくつか挙げてみます。当てはまる項目が多い人は、後述する工夫や物件選びに注意が必要です。



プライバシーや一人の時間を最優先したい人

自室以外は常に誰かと空間を共有するのがシェアハウスです。他人と顔を合わせず完全に一人になれる時間や空間がどうしても限られるため、一人の時間が何より大事という人には落ち着かないかもしれません。また生活音が筒抜けになりやすい物件も多く、静寂な環境で過ごしたい人にとって共同生活はストレスになるでしょう。



生活音や物音に敏感な人

上とも関連しますが、ちょっとした物音にも神経質になってしまうタイプの人も注意です。シェアハウスでは誰かのドライヤーの音や笑い声、深夜の帰宅音などが完全には避けられません。他の人には何でもない物音でも、音に敏感な人にとっては積み重なると大きなストレス原因になり得ます。音に敏感な人は、防音設備が整った物件を選ぶなど工夫が必要でしょう。



潔癖症ぎみ・几帳面すぎる人

共有キッチンのシンクに水滴が残っているだけで気になる、というような極端に潔癖な人も共同生活では疲れてしまいます。他人の掃除の頻度や片付け方に不満を抱きがちなため、イライラが募るかもしれません。「使ったらすぐ拭いてほしい」「調味料の置き方はこうあるべき」など理想が高すぎると、他人のゆるい家事スタイルにストレスを感じてしまいます。逆にルーズすぎる人(散らかし放題で片付けられない人)も周囲との摩擦を起こしがちです。几帳面すぎてもルーズすぎても、共同生活では互いに歩み寄りが必要になるでしょう。



人付き合いが苦手で極端なインドア志向の人

シェアハウスでは嫌でも誰かと顔を合わせ、会話を交わす機会があります。挨拶や世間話さえ負担に感じるほど対人コミュニケーションが苦手な人や、「誰とも会わずに一日過ごしたい」という強い一人好きの人には共同生活は疲れるかもしれません。特に入居者同士の交流イベントが盛んな物件だとプレッシャーに感じる可能性も。無理に輪に入らなくてもいいのですが、常に他人の存在を意識するだけでストレスになってしまうタイプは注意です。



友人や恋人を自宅に頻繁に呼びたい人

「自分の部屋に友達や恋人を好きなときに招きたい」という考えが強い人もシェアハウスだと制約があります。多くの物件では来客ルールが定められており、異性の宿泊は禁止、訪問も事前申告制など厳しめのケースが一般的です。勝手に人を頻繁に連れ込むと他の入居者とのトラブルにもなりかねません。誰でも自由に呼べるわけではない点で不満を感じる人は、シェアハウスに向いていないかもしれません。



「家賃が安いから」という理由だけで選ぼうとしている人

シェアハウス最大の魅力はコストの安さですが、安さだけに惹かれて飛びつくのは危険です。他人との共同生活で得られる楽しさや安心感よりも、デメリット(プライベートの少なさや人間関係のわずらわしさ)の方が上回ってしまうと「安いけどもう嫌だ…」となりかねません。「本当に自分のライフスタイルに合うか?」をしっかり考えずに安さだけで選ぶと後悔する可能性があります。費用以外の部分にも目を向けて判断しましょう。




以上のような特徴に心当たりが多い場合、「自分はシェアハウスに向いていないかも…」と感じるかもしれません。しかし、向いていない人でも物件選びの工夫次第では快適に過ごせることもあります。次の章では、シェアハウスに不安を感じる人でも過ごしやすい物件の条件や選び方について紹介します。

余談ですが、私が以前住んでいたシェアハウスには潔癖だなぁと思う方がいましたが、やはりどこかストレスを感じているように見えました。私が住んでいた物件は、ハウスクリーニングを入居者当番制で実施するところだったのですが、やはり担当する人によってかなり差がでておりました。ズボラさんと潔癖さんの共存はなかなか難しいなぁと思った記憶があります。そういった方は、業者のクリーニングが入るところを選んだほうが幸せになれるだろうと思います。




向いていないと思っている人でも過ごしやすいシェアハウスの条件


「自分はシェアハウスに向いていないかも」と感じていても、落ち込む必要はありません。 最近のシェアハウスは多様化が進んでおり、ライフスタイルに合わせて様々なタイプの物件があります。ここでは、あまり共同生活が得意でない人でもストレスを抑えて暮らせるシェアハウス選びのポイントを挙げます。



個室にバス・トイレ付きの「プライベート重視型」物件を選ぶ

各個室にシャワーやトイレ、ミニキッチンまで備わったシェアハウスなら、一人暮らしに近い感覚で生活できます。共有スペースが最小限なので、他の入居者と必要以上に関わらずマイペースを保ちたい人に最適です。プライバシー重視派の方はまずこのタイプを検討すると良いでしょう。



入居者が少人数のシェアハウスを選ぶ

5〜10人以下など小規模な物件なら、共同生活による気疲れが格段に減ります。大規模ハウスはにぎやかで交流のチャンスも多い反面、顔ぶれが多すぎて気を遣う場面も増えがちです。 少人数ならリビングも落ち着いた雰囲気で、住人同士の距離感も程よく保てます。初めてシェアハウスに挑戦する人や、自分に向いているか不安な人こそ、まずは小規模ハウスから始めてみるのがおすすめです。



ハウスルールや清掃体制がしっかりした物件を選ぶ

ルールの厳しさや掃除当番の有無も物件によって様々です。例えば「週◯回清掃業者が共用部を清掃」「友人の宿泊は月◯回までOK」などルールが明確な物件だと、だらしない人や無断で友人を連れ込む人が少なく、トラブルが起きにくい傾向があります。潔癖ぎみの人は運営側で定期清掃が入る物件を選ぶと安心でしょう。また見学時に共有部の清潔さをチェックしたり、管理担当者に「どんな入居者が多いか」「マナーは守られているか」など質問するのも有効です。



共通の趣味や志向で集まる「コンセプト型」のシェアハウス

人付き合いが苦手でも、趣味が同じ仲間とは打ち解けやすいもの。例えば映画好きが集まるハウスや、運動習慣のある人が集まる健康志向ハウスなどコンセプト型シェアハウスなら、会話のきっかけが豊富で比較的コミュニケーションが取りやすいです。共通の話題があることで深い繋がりが生まれ、「人見知りだけど交流したい」人にはうってつけです。



100人規模の「大規模シェアハウス」をあえて選ぶ

真逆の発想ですが、入居者数が非常に多いシェアハウスも一つの手です。100人以上が暮らすような大型物件ではイベントも活発で多くの人との交流を楽しめる一方、自分一人が目立たなくなるため放っておいてほしい時はそっとしておいてもらいやすいという特徴があります。実際、大人数の中にいる方が適度な距離感を保てて一人の時間も確保しやすいという声もあります。「必要なときだけ参加し、それ以外は自室にこもる」というメリハリがつけやすいので、意外と内向的な人でも過ごしやすい場合があります。



お試し入居・短期契約が可能な物件を利用する

いきなり長期契約するのが不安な人は、1〜3ヶ月の短期入居プランや体験入居制度があるシェアハウスを探してみましょう。実際に暮らしてみると意外と平気だったり、「やっぱり合わない」と判断できたりします。仮に合わなくても違約金なしでやめられる物件ならリスクも少なく、気軽にシェアハウス生活を試してみることができます。




このように、シェアハウスには多種多様なスタイルがあります。向いていない部分を補ってくれる物件を選べば、「自分は不向きかも」と思っていた人でも快適に暮らせる可能性は十分あります。大切なのは、自分の譲れない条件(プライバシー・静かさ・清潔さ・費用など)に優先順位をつけて物件を探すことです。

個人的には、『大は小を兼ねる』という言葉を信じていて、シェアハウスに懸念点があると思っている方ほど大型物件のほうがリスクが低いと思っています。大型の方が、他者との距離感を自分で設定しやすいし、クリーニングなどの仕組みも管理側で吸収していくれるし、RCのケースが多いので防音的にも小型より圧倒的にいいと思います。




シェアハウス生活を選んだ人たちの体験談


最後に、実際のユーザーの声をいくつかご紹介します。同じシェアハウスでも人によって感じ方は様々。リアルなエピソードを通じて、自分がシェアハウスに向いているかどうか想像してみましょう。



Aさん(20代男性・社会人)

もともと人と話すのが好きで、一人暮らしの頃は、平日の夜にコンビニ弁当をチンして、無言でスマホをいじりながら食べてそのまま寝る…という繰り返しが正直きつかったんです。「今日一日、誰ともまともにしゃべってないな」とふと気づいて、急に部屋の静けさが重く感じることもありました。思い切ってシェアハウスに入ってみたら、遅く帰った日でもリビングに明かりがついていて、「おつかれ!」「今日どうだった?」と声をかけてくれる誰かがいる。他愛ない仕事のグチや好きなラーメン屋の話を15分しゃべるだけで、気分がスッと楽になるんです。今は玄関を開けた瞬間の人の気配や、「ただいまー」「おかえりー」のやりとりが当たり前になっていて、あの静まり返ったワンルームにはもう戻れないかもしれません(笑)。


Bさん(30代女性・デザイナー)

私は正直あまり社交的ではなく、「シェアハウス=毎晩ワイワイ騒いでるパリピの巣窟」みたいなイメージがあって、自分には絶対向いてないと思っていました。でも地方から東京に出てきて、家賃を抑えないと厳しくて、思い切って個室シャワー付き・入居者5人だけの少人数シェアハウスを選んだんです。実際に住んでみると、平日はみんな仕事で忙しくて、キッチンやリビングでも「おつかれさま」と軽く会話するくらいで干渉しすぎないので、想像以上に静かにマイペースで過ごせています。それでいて週末になると「今日カレー作るけど一緒にどう?」と自然に声をかけてもらえて、孤独感もありません。LINEで「今日は一人でいたいので先に寝ますね」と送ればちゃんと察してくれるような、人の距離感がちょうどいいハウスメイトばかりで、「シェアハウスは向いてない」と思い込んでいた不安は完全に杞憂でした。



Cさん(20代男性・クリエイター)

大学までは、家で一人で絵を描いたりPCいじったりしている時間がほとんどで、人と積極的に関わるタイプではありませんでした。「このままじゃずっと世界が狭いままだな」と思って、思い切ってクリエイターやアーティストが集まるコンセプト型シェアハウスに飛び込んだんです。最初の頃はリビングに出るだけで緊張していたんですが、「そのイラストいいね」「今度一緒にZINEつくらない?」と声をかけてもらって、気づけば夜中まで一緒に作品をつくったり、小さな展示イベントを企画したりするようになりました。SNS用の撮影やポートフォリオサイトを住人同士で手伝い合ううちに、自分でも驚くくらい人と話すことへの抵抗がなくなって、今はそのシェアハウスで出会った仲間経由でデザインの仕事ももらっています。「自分なんて…」と思っていた頃から比べると、人との出会いがここまで自分を変えるんだ、と実感しています。


Dさん(40代男性・会社員)

転勤をきっかけに、40代にして初めてシェアハウスに入りました。正直、「絶対まわりは20代ばっかりだろうな」「浮いたらイヤだな」とかなり不安だったんですが、会社の家賃補助も減るタイミングで、初期費用ゼロ&家賃も今までのワンルームより2万円以上安いという条件に負けてエイっと決めました。

実際に住んでみると、50人規模の大きなハウスだったこともあって、いい意味で「干渉しすぎない空気」です。平日は「おつかれさまです」「今日、帰り遅かったんですね」くらいの挨拶だけで自室に戻ってOK。ひとりでゆっくりビールを飲みたい日は部屋にこもれますし、なんとなく人と話したい金曜の夜はラウンジに降りていけば、若い入居者たちがボードゲームをしていて「課長世代の話、聞かせてくださいよ」と混ぜてくれたりします。

コスパ重視で選んだつもりが、月々の固定費はしっかり下がって貯金も増えたうえに、「必要なときだけ人付き合いできる適度な距離感」まで手に入ってしまっていて、今はかなり満足しています。たまに20代の子たちから最近の転職事情やSNSの話を聞くのも、思った以上にいい刺激になっていますね。



いかがでしょうか。ユーザーの声からも、シェアハウス生活には人それぞれの楽しみ方や向き合い方があることが分かります。「絶対に向いていない」と決めつけず、自分に合うスタイルで参加すればメリットを享受できる可能性が見えてきますね。




タイプ別のシェアハウス探しのコツ


シェアハウスに向いている人・向いていない人の特徴が分かったところで、次は自分の希望に合った物件の探し方について考えてみましょう。シェアハウスにもいろいろなカラーがあります。ここでは、「交流重視」「静かに暮らしたい」「コスパ重視」の3つのタイプ別に、物件選びのコツを紹介します。



交流を重視したい人向けの選び方

「せっかくシェアハウスに住むなら、たくさんの人と交流して楽しみたい!」という社交派のあなたには、コミュニティ重視型の物件がおすすめです。具体的には以下のポイントをチェックしてみてください。



大規模でイベント豊富な物件を選ぶ

入居者数が多いシェアハウスほど定期的にイベント(季節のパーティーや趣味の交流会など)が開催される傾向があります。100名規模の大型シェアハウスではハロウィンやクリスマスのパーティー、週末のゲーム大会など交流の機会が豊富です。多くの人との出会いを楽しみたい人にはうってつけでしょう。



共用設備・ラウンジが充実している物件

広いリビングやシアタールーム、大きなダイニングテーブルなど人が集まりやすい共用空間が整っているシェアハウスは自然と交流が生まれます。逆に共用部が狭かったり雰囲気が暗いと住人同士が顔を合わせる頻度も減るので、内見時にはラウンジの様子を確認しましょう。「ただいま」と言えば誰かが「おかえり」と迎えてくれるような、開放的な空間が理想です。



コンセプト重視で仲間を作る

先述のコンセプト型シェアハウスも交流重視派には魅力的です。同じ趣味や目標を持つ人たちとなら、より深く濃い繋がりを築けます。たとえば「国際交流シェアハウス」で外国人住人と語学交換をしたり、「起業家シェアハウス」でビジネスアイデアを語り合ったりと、共通の話題で盛り上がれるでしょう。単なる遊び友達に留まらず、一生ものの仲間に出会える可能性もあります。



静かに暮らしたい人向けの選び方

「共同生活には興味あるけど、自分のペースで静かに暮らしたい」という慎重派のあなたは、物件選びで以下の点に注目しましょう。



少人数&落ち着いた雰囲気の物件を選ぶ

入居者数が少なく、年齢層も高めの物件は比較的静かな生活ができます。たとえば 5人だけの一軒家シェアハウスや、30代以上限定の物件などは生活リズムも整いやすく、夜中に騒ぐような人も少ない傾向です。実際に内見した際、リビングにテレビばかりでなく本棚が置いてあったり、BGMが静かに流れていたりすると落ち着いたハウスと言えるでしょう。



防音設備とプライベート空間重視

防音壁や厚い扉を採用している物件だと隣室の物音が聞こえにくく、ストレスが軽減されます。また前述のとおりバス・トイレ付き個室だと他人と顔を合わせる頻度が少ないため、静寂を求める人でも比較的マイペースに過ごせます。内見時には部屋の防音性(窓の二重サッシや壁の厚み)も確認し、「ここなら自分の時間を確保できそうか」をチェックしましょう。



ハウスルールが厳しめの物件

意外に感じるかもしれませんが、「22時以降はリビングでの会話禁止」「シャワー利用は夜12時まで」などルールが細かく定められているシェアハウスは、結果的に静かな生活が送りやすいです。他人に配慮できる常識的な入居者が集まりやすく、生活音やマナーに敏感な人には安心材料になります。清掃が行き届いているかも含め、管理がしっかりした物件を選ぶと良いでしょう。



コスパを重視したい人向けの選び方

「何より家賃を抑えたい!経済的な負担を軽くしたい」というあなたには、シェアハウスはまさに打ってつけです。シェアハウス全般が一人暮らしよりコストメリットがありますが、特にコスパ重視で選ぶ際のポイントを挙げます。



初期費用ゼロ物件や礼金・保証金なし物件を狙う

通常の賃貸と違い、シェアハウスの多くは敷金・礼金や仲介手数料が不要、もしくは格安に設定されています。家具家電も共用で備え付けられているため購入費もかかりません。引っ越し初期費用をとことん節約したい人は「初期費用¥0」を掲げている物件やキャンペーンを実施している物件を探してみましょう。



家賃の安いエリアや物件タイプを選ぶ

都心の新築デザイナーズシェアハウスなどは家賃が高めですが、郊外エリアや築年数の古い物件、ドミトリー(相部屋)タイプの部屋は驚くほど安い家賃設定の場合があります。例えば都内でも郊外寄りなら月々3〜4万円台の個室が見つかることもありますし、2段ベッドがある相部屋なら月2万円台も現実的です。「多少プライバシーが減っても費用を最優先したい」という人はこうした選択肢も検討しましょう。



共益費に注目する

シェアハウスの共益費(管理費)には、水道・電気・ガス・ネット代が含まれて定額になっていることが多いです。つまり毎月の光熱費が定額で予算計算しやすく、一人暮らしより安く抑えられるケースがほとんどです。共益費に何が含まれるかを確認し、例えば「トイレットペーパーや洗剤など消耗品も共益費に含まれて無料提供」といった物件なら日用品代も節約できます。総合的なコスパを比較してみましょう。



なお、コスパ重視とはいえ最低限の生活クオリティも大切です。安すぎる物件は建物設備が古すぎたり管理が行き届いていなかったりする場合もあるので、内見して不安を感じたら避ける勇気も必要です。「安かろう悪かろう」では本末転倒なので、費用と快適さのバランスを見極めて選んでください。




向き不向きより「相性」と「準備」が大切


ここまで「シェアハウスに向いている人・向いていない人」の特徴をいろいろ挙げてきましたが、最後に少しだけ個人的な本音をお伝えすると、シェアハウス生活の満足度を決めるのは、性格テストのような「向き・不向き」よりも、物件や住人との相性と、入居前にどれだけイメージして準備しておくか、だと感じています。

これまでたくさんの相談を受けてきて、「私、絶対シェアハウス向いてないと思うんです」と言っていた方が、少人数で静かなハウスに出会って長く住み続けているケースもあれば、逆に「人とワイワイするのが大好きです!」と言っていた方が、イベント多めの大規模ハウスで疲れてしまうケースも見てきました。 つまり、ラベルとしての「向いている人・いない人」よりも、今の自分のコンディションに合う場所を選べたかどうかのほうが、よほど大事なんですよね。

そのために、入居前に少しだけ立ち止まって、自分にこんな質問をしてみるのがおすすめです。

・今、一番解消したいのは何か?(家賃の負担/寂しさ/通勤時間/新しい出会い など)
・他人との距離感は、どのくらいが心地いいか?(毎日話したい/週末だけでいい/挨拶だけでOK…)
・絶対に譲れない条件は何か?(静かさ、清潔さ、個室の広さ、立地、セキュリティ…)

この3つが少しでも言語化できると、「なんとなく良さそうなハウス」ではなく、自分にとって意味のある一軒を選びやすくなります。

そして、ここから先は机の上では決めきれません。 実際に見学に行って、玄関の靴箱の感じや、リビングの空気、すれ違った住人さんの雰囲気を肌で感じてみてください。カタログや写真ではピンと来ていなかった物件でも、ドアを開けた瞬間に「ここ、なんか好きかも」と表情がぱっと変わる方を、何度も見てきました。 逆に、どれだけ条件が良くても、見学してみてモヤっとした違和感が残るなら、その直感は大事にしていいと思います。

シェアハウスは、ただ「家賃が安い住まい」ではなく、その時期の自分にしかできない暮らし方を試せる場所だと私は思っています。人との交流から生まれる笑い声や、仕事帰りに交わす「おつかれ」「おかえり」の一言は、数字では測れない価値があります。

もし今、「ちょっと気になるな」「自分でもいけるかも?」と少しでも心が動いているなら、いきなり契約まで決めなくて大丈夫です。まずは気になるシェアハウスを一つだけピックアップして、見学の予約を入れてみてください。 その小さなクリック一つが、あなたの生活リズムや人間関係、価値観を少しだけいい方向にずらしてくれるかもしれません。

向き・不向きに縛られすぎず、**「今の自分にしっくりくる場所」**を探していきましょう。

この記事を書いた人

SHARE PARADE(シェアパレード) の運営責任者です。「EDIT YOUR LIFE ― 今の暮らしをちょっと変えてみる」を合言葉に、**コミュニティのある暮らし(Community Living)**を中心としたシェアハウスを紹介しています。2011年の立ち上げ以来、東京全域で800件以上を現地取材。私自身も一人暮らし/シェアハウス/ルームシェア/ソーシャルマンションを一通り経験しており、一次情報と体験の両方を基準にサイトを運営しています。「住む場所が変われば、ライフスタイルも変わる」。コミュニティがある暮らしの楽しさと安心を、もっと当たり前の選択肢に――それがSHARE PARADEの役割であり、私のミッションです。 I am the administrator of the website 'SHARE PARADE.' Under the motto “EDIT YOUR LIFE—make a small change to your everyday,” we feature share houses centered on community living. Since our launch in 2011, I have visited and reviewed more than 800 properties across Tokyo. I’ve personally experienced living alone, in share houses, in room shares, and in social apartments, and I run the site based on both first-hand information and lived experience. I believe that when your home changes, your lifestyle changes too. My mission—and SHARE PARADE’s role—is to make the joy and peace of mind of community living a more everyday choice.

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