50代から始めるシェアハウス生活|第2の人生にソーシャルコミュニティを持つ選択
シェアハウスに関する不安を払しょくしたく、もっとハウス内の情報を発信して、もっとクリアにしていきたい。そんな想いから始めた、実際にシェアハウスに住む住人にインタビューする企画。
今回は、第7弾です。
子育てを終えて一つの区切りとして、選択したシェアハウス。もう50代だけど住んで大丈夫なのか?と一抹の不安を抱えながら過ごして気づいた、シェアハウスの新しい価値とは?
50代というと、子育て、仕事、住まい、人間関係、将来の暮らし方など、人生の前提が少しずつ変わってくる時期でもあります。家族中心だった生活が一段落し、「これから自分はどう暮らしたいのか」を考え始める方も多いのではないでしょうか。
この記事では、50代からシェアハウス生活を始めた佐々木さんのインタビューをもとに、50代のシェアハウス生活の魅力、ソーシャルコミュニティとしての価値、そして入居前に確認したい注意点を紹介します。
先に結論|50代からのシェアハウスは、第2の人生を身軽に始める選択肢
50代からシェアハウスに住むことは、決して遅すぎる選択ではありません。
- 子育て後や家族構成の変化をきっかけに、暮らしを小さくしながら新しい人間関係を持つ選択肢になります。
- 家具家電付きのシェアハウスなら、物を減らして身軽にリスタートしやすいのも魅力です。
- 大人数のシェアハウスは、人との距離感を自分で調整しやすく、50代にも向いている場合があります。
- 若い世代や異業種の人と関わることで、仕事や暮らしの刺激を得られることもあります。
- ただし、年齢制限・個室の広さ・ワークスペース・生活音・入居者層は事前に確認することが大切です。
50代からのシェアハウス生活は、「若者向けの住まいに無理して入る」という話ではありません。
むしろ、子育て後やライフスタイルの変化をきっかけに、自分の暮らしを一度フラットに見直し、身軽に暮らしながら新しい人間関係を持つための選択肢と考えることができます。
特に、50代・60代はまだまだ自分で生活を選び、働き、学び、新しい人間関係を作れる年代です。自立した人同士がゆるやかにつながる場として、シェアハウスに価値を感じる人もいます。
50代からシェアハウス生活を始める理由
50代でシェアハウスを考えるきっかけは、人によってさまざまです。子育てが終わった、離婚や別居を経験した、家を小さくしたい、物を減らしたい、老後の前に新しい環境を試してみたい。理由は一つではありません。
| 理由 |
内容 |
| 子育て後の暮らしを見直したい |
家族中心の生活が一区切りつき、自分のための暮らしを考えやすくなる。 |
| 物を減らして身軽に暮らしたい |
家具家電付きのシェアハウスなら、少ない荷物で生活を始めやすい。 |
| 一人暮らしの孤独感を減らしたい |
個室で一人時間を確保しながら、共用部で自然な交流が生まれやすい。 |
| 若い世代と関わりたい |
仕事や同年代だけでは得にくい価値観や情報に触れられる。 |
| 第2の人生を始めたい |
環境を変えることで、これからの生き方を見直すきっかけになる。 |
50代からのシェアハウス生活で大切なのは、「若い人と同じように暮らすこと」ではありません。自分の生活スタイルに合う物件を選び、無理のない距離感で人と関われる環境を持つことです。
50代にシェアハウスが向いているケース・向いていないケース
シェアハウスは便利で面白い住まい方ですが、誰にでも合うわけではありません。50代から入居する場合は、自分の性格や生活スタイルに合っているかを確認することが大切です。
| 向いているケース |
向いていない可能性があるケース |
| 人との距離感を自分で調整したい |
常に完全な静けさや一人だけの空間を求めたい |
| 若い世代や異業種の人と話してみたい |
自分の生活ルールを周囲にも強く求めたい |
| 物を減らして身軽に暮らしたい |
大型家具や荷物をたくさん持ち込みたい |
| 個室と共用部を使い分けたい |
水回りやキッチンの共用に強い抵抗がある |
| 第2の人生のきっかけを作りたい |
新しい人間関係や生活ルールへの適応が大きなストレスになる |
50代でシェアハウスを選ぶなら、「交流できるか」だけでなく、「一人で落ち着けるか」も同じくらい大切です。個室の広さ、収納、在宅ワークのしやすさ、共用部の雰囲気、入居者の年齢層などは、入居前に確認しておきましょう。
50代は第2の人生の始まり。ミニマリストになって気付いた本当に必要な物
工藤『いきなりで大変失礼だと思いますが、、、50代でシェアハウスを選択するというのは、非常に勇気のある決断だったと思います。どのようなきっかけがあったんですか?』
佐々木『私の中で50代は、新しい人生の始まりだと思っています。子育てもひと段落し、家族中心のライフスタイルが終わります。家族が1人・2人と家からいなくなっていく。そうすると、少し穴が開いたような気持ちになるんですよね。そのタイミングで環境を変えてみたいと思ったのがきっかけです。』
工藤『なるほど・・・。シェアハウスは、基本的な家具家電や料理器具や食器なども全て揃っていることも多いので、環境を変えてリスタートしやすいですよね。新しく環境を変えるとなると費用もかかりますから。』
佐々木『まさに、それもシェアハウスがいいなと思ったポイントの一つです。あと、シェアハウスを選ぶ前から、ミニマリストになっていたのもの一つのきっかけです。』
工藤『物を持たない生活。ですか?』
佐々木『はい。昨今地震による津波や、台風による洪水だったりで家や車が流されている映像を見ることが多くなり、物を所持するということに悶々とするようになりました。自分のコントロールできないことで、物を失う。物をもつことで悩みが生じるのであれば、できる限り物を減らしたい、と。』
工藤『確かに、モノを持つことに執着をなくしていくと、本当に大事なものに気付くことがありますよね。』
佐々木『そうですね。そして、驚くほど自分にとって大事なものって、少ないんだなと気付きました。それなら、本当に必要なモノ以外は手放していい。その行きついた先がシェアハウスでの生活でした。シェアハウスには、服や化粧品グッズ、あとはPCくらいしかもっていかなかったです。』
50代は、人生の終盤ではなく、むしろこれからの暮らしを自分で選び直せるタイミングでもあります。
子育てが一区切りつき、家族中心の生活から自分中心の生活へと切り替わる時期に、環境を変える。物を減らして身軽になる。新しい人間関係の中に入ってみる。そうした選択が、第2の人生の始まりになることもあります。
シェアハウスの選び方のコツは、自分の生活スタイルに合わせること
工藤『シェアハウスの物件はどうやって決めました?』
佐々木『大きく、立地と人数と設備で選びました。立地に関しては、車も手放したので移動は、タクシーか電車。そのため、交通の便も考え、主要な路線沿線で駅近がいいなと思いました。また、人数は5~6人のような小人数よりは大人数のシェアハウスを選びました。その方が、人との距離感を自分で選択できますから。』
工藤『小人数は少人数での濃い人間関係が構築できる良さがありますが、仕事も頑張らないといけない中で、コントロールできない部分で引っ張られてしまうのはストレスになってしまいますからね。』
佐々木『あとは、仕事を自室で行うこともあるので、ワークスペースや個室にゆとりがあるといいなと思いました。私は事務所と兼ねていることもあるのでそこは気を付けました。』
工藤『なるほど!実際にそこにはどんな方が住んでいましたか?』
佐々木『住んでいる人は、30代の独身女性が多かったのですが、20~50代まで幅広い年代の方が住んでいました。この年になると、人間関係が限定されてしまい、同業界の人か仕事の関係者のみとなってしまいます。シェアハウスでは、多様性がある人間関係ができたと思います。』
工藤『それはいいですね!地方から上京してきた際に友達がいなくて、シェアハウスを選んだことで友達が増えて、東京の生活が充実した。という方もいらっしゃいました。』
佐々木『あと、すごくカジュアルな日常がいいなと感じましたね。予定とかもたてずにリビングにいたらふらっと飲み会が始まる。正直、予定を前々から立てる飲み会って当日になると少し億劫になることってあるじゃないですか?そうではなく、その場の雰囲気で飲み会が始まるというのは心地よかったですね。』
50代からシェアハウスを選ぶ場合、特に大切なのは「自分の生活スタイルに合うか」です。
若い世代と交流したいからといって、常に賑やかな物件が合うとは限りません。反対に、静かすぎる小規模物件だと、人間関係が近くなりすぎる場合もあります。
50代がシェアハウスを選ぶ時に見たいポイント
- 駅からの距離や生活動線が無理なく使えるか
- 大人数か少人数か、自分に合う距離感か
- 個室の広さ、収納、机を置くスペースがあるか
- 在宅ワークや副業をしやすい環境か
- 入居者の年齢層や雰囲気が自分に合いそうか
- 共有スペースの使い方や掃除ルールに納得できるか
ソーシャルコミュニティとしてのシェアハウスの価値
佐々木『飲み会の話もそうですけど、シェアハウス内は良いソーシャルコミュニティだなと感じました。シェアハウスって、老人ホームではないんですよ!』
工藤『老人ホームではない・・・?』
佐々木『50代も60代もまだまだ全然若いんですよね。私達50代にとっては老人ホームは、ちょっとまだ早いんです。老人ホームのようなケアはまだ必要ありません。例えば、料理が得意な人は、みんなのご飯を提供できる。その代わり、電球を変えるとか部屋まで重いものを持ってもらうとかは、たまに助けてもらいながら生きていけるっていうのは、いいなと思います。』
工藤『確かに!そしてそのフラットな関わりを通じて、普段接することがない若い人たちとコミュニケーションを取れますからね。』
佐々木『まさにそうですね。同年代と話しているととても楽しくリラックスできますが、新しい刺激が少ない笑
しかし新しい世代の人と話をしていると新しい価値観に触れることも多く、凝り固まった自分の価値観に気付く事が多かったですね。』
工藤『そこはまさに世代を超えて一緒に住んでいることのメリットですね。反対に、若い側からすると仕事や人間関係で困ったときに、フラットに上の方に相談できるのは安心感があります。』
佐々木『ただ、50代でもちょっと頑固な人はちょっと厳しいかもしれません。若い人とも上手く共同生活していくには凝り固まった価値観の人にならないように気を付けないと。笑』
工藤『佐々木さんの場合、全然大丈夫そうですけどね。笑』
佐々木『あと、他に思ったのは、結婚してる夫婦でもシェアハウスで住むこともありなんじゃないか?って思いました。』
工藤『また、それは斬新ですね。笑』
佐々木『旦那さんと奥さんでそれぞれ隣り合わせの部屋で住む。話したいときはお互いの部屋を行き来したり、共有スペースで話すのもいい。夫婦の共通の友人が何人も増えていくって素晴らしいことだと思うんです。あと悲しい話、パートナーが亡くなったとしても、相手の思い出を共有している人と話すこともできる。それは精神的にすごく助けられることだと思います。
それだけ孤独に生きる。ってつらいんですよね。二人の思い出に別の人がいたら輪も広がってストレスもなくなるんじゃないかなと思います。どちらかが亡くなったとしても、孤独にならず生活ができる。ということは大事なことだなと思いますね。』
この部分は、50代からのシェアハウス生活を考えるうえで、とても大事なポイントです。
シェアハウスは、介護やケアを受ける場所ではありません。自立して暮らしながら、必要な時に少し助け合い、雑談し、刺激を受け、時には相談できる。そんなソーシャルコミュニティとしての価値があります。
同年代だけでなく、若い世代や異業種の人と関わることで、自分の価値観が更新されることもあります。50代以降の暮らしにおいて、こうしたゆるやかなコミュニティを持てることは、意外と大きな意味を持つのではないでしょうか。
シェアハウスを退去した今でも続く人間関係
工藤『シェアハウスは既に退去されたんですよね?どうして出ようと思ったのですか?』
佐々木『元々、2年だけ住もうと決めて入居していたんです。その後、娘と住むことになっていたこともあり。ただ、少しだけ名残惜しく半年だけ待ってもらい泣く泣く出ましたね。』
工藤『そんなにシェアハウスの生活が良いものだったんですね!仲のいい方々とは今でも交流はありますか?』
佐々木『仲のいい同年代のメンバーで月に1回定例飲み会をシェアハウスでしていたのですが、それは今でも継続しています。一度環境が離れても、また会える関係性ってなかなか作れないので一つ屋根の下を共にした。というのは大きいかもしれません。』
工藤『同じ釜の飯を食う。その仲間が大事だ。という考えのものとシェアハウスを運営する会社もありますからね。非常に濃い人間関係になりますよね。今、佐々木さんは何をされているんですか?』
佐々木『私は、元々はコワーキングスペースを運営していたのですが、Web集客の重要性がより増していることを感じ、現在は経営者のためのweb制作サポートをしています。具体的には、ワードプレスの講座、自由に使えるよう自分のwebサイトを持てるようになるコンサルティングですね。ただ、最近気になっているのは、仮想空間なのでここも何かしら取り組もうとしています。』
工藤『流行になる前にどんどん着手をしている感じがします。非常に感度が高いんですね。』
佐々木『進化が激しいこの業界にいると、世の中に置いていかれることに強い危機感があります。そのために、若い子たちの、新しい世代の人たちの作る世界観に早く追いついて常にアンテナを張っていかないといけないと思っています。もう一回シェアハウス入ってみようかしら。笑』
退去した後も続く関係がある、というのはシェアハウスならではの魅力です。
仕事関係でもなく、家族でもなく、学生時代の友人でもない。一つ屋根の下で暮らしたからこそ生まれる関係があります。50代以降は、新しい友人関係を作る機会が少なくなりがちですが、シェアハウスはそのきっかけになることがあります。
50代でシェアハウスを選ぶ時の注意点
50代からシェアハウス生活を始めることには魅力がありますが、入居前には現実的に確認しておきたいポイントもあります。
50代でシェアハウスを選ぶ時の注意点
- 物件によっては年齢制限があるため、50代でも入居可能か確認する
- 個室の広さ、収納、在宅ワークのしやすさを確認する
- 大人数か少人数か、自分に合う距離感の物件を選ぶ
- 生活音、掃除ルール、共用部の使い方を事前に確認する
- 水回りが共用か個室付きか、自分の許容範囲を確認する
- 若い世代との交流を楽しめるか、自分の価値観を押し付けすぎないかも大切
50代からのシェアハウスは、若い世代に合わせることが目的ではありません。自分の暮らしを守りながら、無理のない距離感で人と関わることが大切です。
そのためにも、物件選びでは「安いから」「楽しそうだから」だけではなく、個室で落ち着けるか、仕事や生活のリズムを保てるか、共用部の雰囲気が自分に合うかを見ておきましょう。
まとめ|50代のシェアハウスは、第2の人生の寄り道になる
以上、50代になってシェアハウスに住むことで第2の人生の幕開けをスタートさせた、佐々木さんのインタビューでした。
子育てを終え、一段落したタイミングで一度フラットに自分の生き方を見直してみることも、50代の方には必要かもしれません。
人生100年時代となる現代。
50代は、まだまだ新しいことを始められる年代です。物を減らして身軽になる。住む場所を変える。若い世代と話す。違う価値観に触れる。退去後も続く人間関係を作る。
時には人に影響を受けたり、新しいことに取り組み刺激を得たり、人生の中で寄り道をしてみるのもいいかもしれません。
シェアハウスは、若者だけの住まいではありません。50代からの第2の人生に、ソーシャルコミュニティを持つための選択肢の一つになるのではないでしょうか。
今回インタビューを受けてくださった佐々木さんは、スモールビジネス事業者の支援としてWebサイトの運営を支援しています。もし、少し気になったよ。という方がいればこちらより見ることができます。
よくある質問
Q. 50代でもシェアハウスに住めますか?
A. 物件によりますが、50代でも入居できるシェアハウスはあります。ただし、年齢制限がある物件もあるため、入居前に募集条件を確認することが大切です。
Q. 50代からシェアハウスに住むメリットは何ですか?
A. 家具家電付きで身軽に暮らしを始めやすいこと、子育て後の第2の人生を見直すきっかけになること、若い世代や異業種の人と交流できることなどがメリットです。
Q. 50代がシェアハウスを選ぶ時の注意点は?
A. 年齢制限、個室の広さ、収納、在宅ワーク環境、生活音、掃除ルール、入居者層などを確認しましょう。自分に合う距離感の物件を選ぶことが大切です。
Q. シェアハウスは若い人向けではありませんか?
A. 若い入居者が多い物件もありますが、年齢層が幅広い物件や、大人向けの落ち着いたシェアハウスもあります。50代の場合は、入居者層や物件の雰囲気を事前に確認すると安心です。
Q. 50代の一人暮らしとシェアハウスは何が違いますか?
A. 一人暮らしは自由度が高い一方で、人との接点が少なくなりやすい面があります。シェアハウスは個室で一人時間を確保しながら、共用部で自然な交流が生まれやすいのが特徴です。
Q. 第2の人生にシェアハウスが向いている人は?
A. 物を減らして身軽に暮らしたい人、新しい人間関係を持ちたい人、若い世代の価値観に触れたい人、子育て後の暮らしを見直したい人には、シェアハウスが選択肢になる場合があります。