シェアハウスは、賃料が安く住みやすいイメージがあります。
普通の一人暮らしの物件の場合には保証人が必要になったり、厳しい審査があったりと、煩わしい手続きが多いイメージもあるでしょう。その点、シェアハウスは審査がゆるいイメージがあるのではないでしょうか?
そのイメージは、半分合っており、半分は間違っているかもしれません。実際、一般賃貸に比べると必要な書類も少ないですし、審査期間も短い傾向にあります。また、保証会社を利用しない運営会社が多いので、クレジットカード・家賃の滞納歴や自己破産歴などといった信用情報を確認されることもあまりありません。そういった意味で、ゆるいというのは正しいと思います。
ですが、シェアハウスに入居する時に、審査がまったくないということはありません。実は面接(内覧の際にしれっと実施している)や審査があるところがほとんどです。
たしかに一般の物件よりは敷居は低いかもしれませんが、シェアハウスは審査なしでそのまま入居できるような物件だというわけではないのです。
その点には注意しておきましょう。
では、シェアハウスの入居にあたって行われる面接や審査とは、一体どんな内容になっているのでしょうか?
シェアハウスに入居するにあたって、まずはSHARE PARADEのようなシェアハウス専門サイトなどから運営会社や大家さんにコンタクトをとり、内覧のアポイントメントをとることになります。大抵のシェアハウスでは、内覧時にしれっと面接が行われることになります。
とはいっても、面接は厳しい内容のものではありません。シェアハウスに入居する場合には、一人暮らしの物件探しと比べると、前述の通り審査もやはりゆるめとされています。
収入証明の提出を求めないところもありますし、保証人を不要としているシェアハウスもあります。
しかし、それでもシェアハウスに審査と面接は存在するのです。
一体、何を審査しているのでしょうか?そして面接では、どこが見られているのでしょうか?
もちろん「シェアハウスに入居して、家賃を支払えるのか」「どんな仕事をしているのか」などという必要最低限のことは質問されるでしょう。
しかしながら、シェアハウスの面接は、その人の性格やコミュニケーション能力を知るための場と言われています。
シェアハウスは、基本的には入居したいという人をむげに断ったりすることはありません。ですが、入居者同士のトラブルを未然に防ぐために、トラブルメーカー的な言動をとる方の入居は断ることがあるということなのです。「あまりにも協調性がない」「マナーを守らない」「話を聞かない」といった人は、面接の際に入居を断られることもあります。
また、人気が高いシェアハウスの場合には、ひとつ部屋が空いたらそこの枠に応募が殺到することもあります。そうなると、入居を希望してもそれが叶わないことも有り得ます。つまり、純粋に、入居者を絞り込むために面談が行われることもあるのです。
<職業や年収>
まず、職業や年収はチェックされます。
アルバイトや学生でも入居しやすいですが、全くの無収入では少々厳しいでしょう。
「今、転職活動中なので」「仕事をやめて、○○を目指そうと思って」という理由ならば、入居が認められることもあるようです。
また、物件によっては、収入が高くても夜職の方は難しい場合などもあります。不安な場合は、事前に確認した方がお互い手間が省けると思います。
<前の物件の退去事由の確認>
また「なぜシェアハウスに入居したいのか」を聞かれることもあります。
これは、前の物件を退去する理由を探っているのです。「一度はシェアハウスに住んでみたかった」「家賃を抑えたいから」という理由ならば問題ないでしょうが「家賃を滞納して退去を命じられた」「騒音トラブルで前の家を追い出された」という理由では、入居を断られてしまうかも?
<コンセプト>
また、「起業家を目指している若者限定」「クリエイター志望、もしくはクリエイター限定」など、コンセプトをもって運営しているシェアハウスもあります。 そういった物件の場合には、そのシェアハウスの意図に合わないと運営会社や大家が判断にした場合には、入居が認められないこともあるようです。
<年齢>
年齢制限をつけている運営会社もあります。例えば、40歳までであったり、50歳までであったりなど。ただ、40歳までとなっていても、41歳でも入居できる場合もあります。
参考記事:シェアハウスには年齢制限がある?40代だと入れないって本当ですか?
<ルールが守れるか>
書類を持ってこない、期日を守らないといった態度は、協調性がない・ルールが守れない人間だと思われることもあります。
シェアハウスでは、ルールを守れる人であることが大事。そのため、簡単な約束やルールが守れない人はお断りされることがあります。
さらに、コミュニケーション能力が著しく欠けていると判断される場合も同様かもしれません。
挨拶をしない、都合の悪い質問に答えないという態度は絶対にとらないようにしましょう。
しかし、上記の点をクリアしているのに、審査に落ちてしまったという人もいるようです。
これは、もしかしたら入居期間に問題があるのかも。転勤や転職・海外留学を控え、家賃を抑えるためにシェアハウスに転居する人もいますが、入居予定期間があまりに短すぎると、長期の入居が可能な他の希望者が優先されてしまうケースがあります。
その場合には、短期間でも入居できるシェアハウスを優先して探したほうが、いい条件で入居できるかもしれません。
運営会社によって、審査基準はかなり異なりますが、重要なポイントを幾つか上げていきましょう。
<メール・電話のやり取りから審査が始まっている>
シェアハウスを探すポータルサイトからお問い合わせすると、大体は、メールからやり取りが始まります。実は、このときから審査が始まっている場合もあります。
などをチェックしている管理会社もあるようです。え?そんなところまで見ているの?と思うかもしれませんが、一般賃貸みたいな勤務先・年収といったこととは全然別の観点でチェックをしているようです。
<内覧の際、身分証明書の提示>
内覧の際は、物件で待ち合わせする場合もあれば、最寄り駅で待ち合わせる場合もあります。この待ち合わせ時に、身分証明書の提示を求める運営会社もあります。身元のはっきりしない方には、シェアハウスの中には入れられないというポリシーのようです。こういった必要なものを忘れてしまうと、その日の内覧ができなくなりますし、当然、その後の審査に悪影響を及ぼすことが考えられます。
<当日の内覧変更・遅刻>
内覧の当日に、日時変更する場合も悪影響を及ぼすことがあります。当日の日時変更をすると、審査というより、内覧そのものを拒否される場合もあります。なので、日時変更の場合は、遅くとも前日までには、運営会社に依頼すべきでしょう。
また、当たり前のことですが、遅刻も大きなマイナスポイントです。シェアハウスは、一般賃貸に比べてルールが多いので、前述の通りルールをキチンを守れるかどうかを厳し目に見ているところも多々あります。遅刻する人は、ルールが守れない人間を判断される場合もあります。当日、どうしても遅れてしまう場合は、事前に連絡すべきでしょう。
<内覧時の言葉遣い・身だしなみ>
基本的には、他の入居者とトラブルにならない、きれいに設備を使用してくれる方に入居してもらいたいと運営会社は考えています。身だしなみは、いいブランドの服を着ているかとか、スーツかどうか……ということをチェックしているのではありません。普通であれば問題ないでしょう。言葉遣いが乱暴だったり、身だしなみが不潔だったりすると、他の入居者から苦情が出ることもありますから、断られることがあるのだそうです。
あと、内覧時に運営会社からいろいろ質問されることがあります。
などなど。メールのやり取りの部分と同じですが、こういった質問にキチンを応えられないと、コミュニケーションが取れないのかな?と判断されて、審査にマイナスの影響が出そうです。
審査の基準を理解して、通りやすくするポイントを意識すれば、審査に落ちることはあまりないでしょう。
残念ながら審査に落ちてしまった場合は、その運営会社が管理している他の物件も入居が難しくなります。なお、入居申し込みをしても運営会社から何ら連絡が得られない場合は、審査に落ちたと思って問題ないでしょう。その時は、他の物件を当たりましょう。
審査に落ちた理由を聞きたい方もいるかと思いますが、教えてくれないか、「総合的に判断して」といったような理由になっていない理由の回答されるケースが多いかもしれません。
面接にて問題がなければ、次は、書類審査となります。書類審査では、主に以下のものの提示が求められます。
入居お申込書は、各運営会社からフォーマットが用意されておりますので、そちらに必要事項を記入することになります。この必要事項は、運営会社毎にやや異なりますが、ほぼ似たようなものとなります。
身分証明書は、パスポートや運転免許証やマイナンバーカードなどが該当すると思います。一部では、顔付きではありませんが、保険証などでも大丈夫なようです。
勤務先証明書は、保険証であったり、給与明細などの書類になるようです。これから転職・就職する方などは、新しい勤務先の採用通知書・雇用契約書などでも大丈夫のようです。自営業の方は、勤務先がないので、おそらく不要な項目となると思います。
収入証明書は、給与明細であったり源泉徴収票などであったり、納税証明書などになると思います。自営業の方は、青色申告の写しなどになると思います。
このあたりの形式的なやり取りは、一般賃貸と同じかと思いますが、連帯保証人の書類がなかったり、保証会社の書類が必要なかったりと、幾分か必要書類が少ないでしょう。
面談・審査というと、ちょっと厳しいような感じにもとれますが、上記を意識していれば、まず落ちることはないでしょう。そして、面談・審査も全然実施していない(実施していても形式的で、ザルな内容)運営会社があるのも事実です。そういったところであれば、上記の意識しなくてもいいかもしれません。
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