みんなのものは僕のもの~シェアハウスでの物の共有

シェアハウスでは、リビングやキッチンだけでなく、物のシェアもたくさんあります。鍋やフライパンなどの共有の調理器具だけでなく、私物の貸し借りが盛んなのも特徴ではないでしょうか? 今回はその一端を紹介いたします。




調味料は当たり前!

まずは調味料です。シェアハウスにもよると思いますが、たいていは各自が私物を使っています。料理を作っている最中に「あっ、醤油が切れた」ということもたまにはあるでしょう。そんなときに、「ちょっと貸して」と言える雰囲気があります。昔、お隣さんに調味料を借りに行く感覚でしょうか?

自身の子供時代でも、親がお隣さんとこのような調味料の貸し借りをしていた記憶はありません。しかし、これが自然とできてしまうのがシェアハウスです。共同生活のなかで、助け合いの精神が生まれてるのかもしれません。



薫製器などマニアックな道具も誰かが持っている可能性も

急に必要になったり、一度だけしか使うつもりがないから買うのはもったいないと思う物もあるでしょう。そんなときにもシェアハウスに住んでいると便利です。現在私が住んでいるシェアハウスは60人。プリンターやスキャナーなどのPC周りの機器は誰かが持っていますし、DIY用にノコギリや金槌を持っている人もいます。その他、知っている限りではミシン、自動車やバイクなど、家で必要になるものは誰かが持っているという印象です。

ちょっと面白いものでは、薫製器ですかね。ビーフジャーキーやスモークチーズなどを作ることができます。ちょっとした、おつまみが家でできるなんて贅沢ですよね。買うまででもないけど、ちょっと使いたいときには本当に便利です。

ちなみに、これらの物の貸し借りは、Facebook上の入居者用グループページで呼びかけることが多いです。60人もいると、誰がどんなものを持っているかを把握することが難しいので、活用しています。「昔ながらの助け合いを、現代ノテクノロジーを使って呼びかける」というのは新しいかもしれません。



リビングには図書館も

漫画や書籍は一回読めば、当分は読み返すことはないでしょう。しかも、部屋に置いておくには場所をとる。シェアハウスは私有スペースが狭いところが多く、あまり使わないものはどんどん処分していく傾向にあります。そこで一石二鳥の方法がリビングの棚に書籍を置いて、みんなが自由に読むことができるということでした。私有スペースを広く使うことができ、他の住人に新たな情報(書籍)を提供しているのです。

このシステムは本当におすすめです。普段では手に取らないようものも暇つぶしだと思うと、手に取って読んでしまうからです。そして、意外と面白くてハマってしまうことも。男兄弟の中で育った環境もあり、いままで少女漫画に触れることはありませんでした。しかし、今のシェアハウスで初めて読み、面白くて1日で全巻読破なんてこともありました。

シェアハウスはいろんな価値観を持った住人の集まりです。私物という視点からでも、住人の交流が生まれたり、新しい価値観に刺激されたりと、面白い日常にあふれています。このような環境は住んでみて初めて知ったシェアハウスの魅力のひとつでもあります。



シェアハウスイメージムービー『私とシェアハウスと1年』

この記事を書いた人

新聞社での社会部記者を経て、現在はコンテンツマーケティングを企画制作する 会社でライターのディレクションなどを行っている。また、関東の大規 模シェ アハウスに拠点を置き、フリーで請け負うライター業務に関しては専らリビング で執筆している。双子座、B型、三人兄弟の三番目。

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