「収入や貯蓄がある人間は幸福である」。このようなイメージを持っている方は少なくないでしょう。実際に、お金がまったくないよりは、あったほうがいいと考える人が殆どだと思います。
ですが、アメリカのプリンストン大学の研究結果によると、「ある程度の収入額を超えてしまうと、幸福度に差はほぼ見られない」というデータが出てきたそうです。
つまり、「お金を稼げば稼ぐほど幸福である」という考えは、時代遅れのものなのです。
幸福度を上げるためには、「お金をどう遣うか」に着目してみるべきでしょう。
シェアハウスで暮らしている方のなかには、「生活費が不足しているから」「節約したいから」という理由で入居を選んだ人もいるでしょう。そういう方にとって、浪費はまさに天敵。無駄遣いするよりは、こつこつ貯金をしたいと考えているかもしれません。
しかしながら、経験を得るためにお金を遣うことで、人生が豊かになるのです。
モノを購入するより、経験を買うほうが良い。その理由は、経験はシェアすることができるからです。もちろん、モノだってシェアすることはできます。しかし、一般的には自分のために購入するものでしょう。
経験は人との交流を生み出し、さらに人脈を広げ、繋げていくことができます。実際に、所有しているモノについて語り合うよりも、経験談のほうが人の心を開きやすいそう。さらに経験は、失敗したとしても「この経験が自分を成長させてくれた」と感じさせてくれます。つまり、後悔しにくい買い物なのです。
どうしても欲しいけれど、我慢しなければいけない。こんなシチュエーションの時に、効果的なのが「ご褒美」です。
たとえば住人同士でダイエットをする。もしくは、試験前に全員でテレビや飲酒を控え、禁欲的な生活を送る。ストイックに過ごすことだってできるでしょうが、やりすぎると幸福度は下がり、ストレスで精神も肉体も不安定になってしまいます。
こういう時には、とびきり豪華なご褒美にお金を遣うと、幸福度が高まります。
人は、まにあわせのものでは満足度がさほど上がりません。
ダイエットで断食を続けた結果の「ご褒美」として、安価なスナック菓子だけというのは純粋に楽しくないでしょう。それよりも、このようなご褒美にこそお金をかけること。
安価な消費を繰り返すよりも、贅沢な消費を一回するほうが、幸せで豊かな気持ちになれるのです。結果として、それが消費を減らすことにも繋がります。
シェアメイトとの生活で、「ギブアンドテイク」を意識している人もいるかもしれません。
何かをしてあげたのだから、それと同じだけのことを返してほしい。自分に貢献してほしい。
尽くされることこそ、喜びである。そう考えてしまうのも、無理はありません。
しかしながら、自分のために消費をするよりも他人のために消費をしたほうが、幸福感が高くなりやすいという実験データも存在するそうです。
さらに、一緒に行動して、ともに消費をすることで、よりその幸福度はアップします。
たとえば、シェアメイトのためにケーキを焼いてあげることも幸福につながりますが、そのケーキをみんなで食べたほうが、より幸福になれるのです。
シェアハウス生活をより豊かなものにするために、自分の消費パターンを見直してみてはどうでしょうか。
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