日本はあの頃よりも、絶対的な豊かさがあるように見えます。
しかし、国税庁の民間給与実態統計調査によると、1000万人以上が年収200万円以下での生活を強いられている状況が5年間も続いています。いわゆる「ワーキングプア」の若者がたくさんいるのです。
また、過去最多の206万人以上が生活保護を受けている現実があります。
現代の日本は表向きは豊かに見えるものの、実際には大きな格差が生まれつつあります。その中で、東京だけは当時も今も仕事があり、夢を持った若者たちが集まる唯一の場所になっています。だからこそ、東京のシェアハウスが「平成版の下宿」として回帰し、若い人たちに選ばれているように思います。
シェアハウスには、安い家賃で快適に住めるという実利のほか、家に帰ると「おかえりなさい」と言ってもらえるという精神的なメリットもあります。不安の多い今だからこそ、「心のつながり」が求められているのでしょう。
そんな若者の妻伊方の変化が既存のアパート、マンション経営に大きなインパクトを与える日は、そう遠くないように私は感じています。