大手ハウスメーカーの提案の落とし穴

大手ハウスメーカーで賃貸住宅を建てて、同じように苦労されている千葉の二代目大家さんもいます。こちらは40代の女性です。
千葉県の房総にあるテラスハウス。築26年で木造28世帯の大型物件です。親御さんが入院されたのをきっかけに、その娘さんが管理を行うようになりました。
彼女は賃貸経営に素人でまったく知識もなかったため、業者のいいなりになってしまいました。

聞けば、1部屋250万円のリフォームを提案され、現在23部屋まで終わったところといいます。それとは別に、外壁の塗装工事に1000万円かかったそうです。
しかし、高い修繕費を掛けても、家賃は4万円。
立て続けのリフォーム工事のおかげで、一気にキャッシュフローが悪化し、まもなく終わるはずだったローンが、8000万円に戻ってしまったといいます。築26年の物件で、この借入額です。大問題だと思います。

相談者である娘さんは「なんとか、いい立地に物件を持ち替えたい」と強い意思をお持ちでした。 検討したところ、幸い、このテラスハウスは4棟建てでした。つまりバラ売りができます。この方は、2棟を売却する予定です。 大手の住宅メーカー製で大枚をはたいてリフォーム済みですから、なんとか売れるでしょう。これがもし、巨大な1棟RCマンションであれば、なかなか買い手がつかず、大変なことになったと思います。

「契約を急かされた」
「聞いていた話を契約書の内容が違う」
「解約を申し出たが、着手金が戻ってこない」
といったアパート経営に関する相談が、国民生活センターには毎年複数寄せられているそうです。

多額の借金をするのは大家さん自身なのです。もっと、勉強しなければいけないと思います。

この記事を書いた人

1959年、世田谷で工務店経営者の次男として生まれる。 世田谷にて珈琲専門店を経営していたが、株式投資の信用取引に手を出しバブル崩壊 と共に人生も崩壊。 夜逃げ、離婚、自己破産を経てタクシー運転手になり、その後土地の相続を受け 本格的にアパート経営に乗り出す。 世田谷、目黒などのブランド立地に駅から徒歩5分以内にこだわり新感覚アパートを 提唱し、土地2建物1の黄金比にて10年前後で回数し、ゆとりのある資産運営できる アパート経営実践会「10年後に笑大家の会」を主宰している。 自身も世田谷、目黒を中心とした60室の大家である。

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