アパートやマンションが競売にかけられる

アパートやマンションを相続する場合を除き、多くのケースでは大家さんは金融機関から融資を受けています。中には中古物件をフルローンで購入される人もいます。
融資を受けると言えば聞こえはいいですが、借金は借金です。返さなければ、人生を棒に振ることになるのですから、失敗は許されません。

ここまで空室が拡大してきた要因のひとつに、銀行ローンの低金利があげられます。低金利が続くと、借りる側の金利負担が小さくなりますので、借金のハードルが下がり、ローンを利用する人が増えたのです。
需要を上回る数の賃貸住宅は、当然、多くの空室を生みます。空室が続き、ローンが払えなくなれば、他の収入から補てんしなくてはいけません。 サラリーマンであれば本業の収入から、不足分を持ち出すことになります。家賃収入で生活する専業大家さんであれば、生活そのものが成り立たなくなるリスクもあるでしょう。

そして今、赤字のアパートやマンションを売ろうとしても、金融機関の姿勢が変わったため、なかなか買い手側の融資が付きません。買える人は限定されているため、購入希望の投資家が「自分しか買い手がいない」ことを理由に安く買い叩いてきます。その結果、売却したのに残債が残ってしまったという悲惨なケースも少なくないようです。

多くの大家さんは自分のアパートが競売にかかることなど、想像もしていないかと思います。しかし、そう遠くない未来には、日本中の競売市場に、賃貸マンションやアパートが溢れかえることでしょう。
そうならないためにどうしたらいのか、私たちは知恵を絞らなければなりません。

この記事を書いた人

1959年、世田谷で工務店経営者の次男として生まれる。 世田谷にて珈琲専門店を経営していたが、株式投資の信用取引に手を出しバブル崩壊 と共に人生も崩壊。 夜逃げ、離婚、自己破産を経てタクシー運転手になり、その後土地の相続を受け 本格的にアパート経営に乗り出す。 世田谷、目黒などのブランド立地に駅から徒歩5分以内にこだわり新感覚アパートを 提唱し、土地2建物1の黄金比にて10年前後で回数し、ゆとりのある資産運営できる アパート経営実践会「10年後に笑大家の会」を主宰している。 自身も世田谷、目黒を中心とした60室の大家である。

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