新卒の春採用も一段落し、これからは秋採用が始まる季節。いつも思うのですが、たった一回の筆記試験と数回の面接で採用の判断をしなければならない人事の方は本当に大変ですよね。自分を繕っている応募者だっているはずです。それを見抜かないと、採用したとしても期待どおりの働きをしてくれない可能性もあるでしょう。
その面でいうとアルバイトからの正社員登用やインターンからの採用の方が 長い目で応募者を見られる分、採用後のミスマッチは防げるのではないでしょうか? アルバイトからでしたら、最低1年バイト、1年契約社員などと段階を踏んでからの正社員登用です。スキルだけでなく、仕事への姿勢やコミュニケーション能力など時間をかけ見定めることができます。インターンはアルバイトほどではないにしろ、一般的な採用よりは、時間をかけて応募者をみることができるでしょう。
人間は時間が経てば経つほど、どうしても素が出てしまいますよね。恋人同士でも、最初はいい格好をしていてもだんだんと普段通りの自分になってしまうように。
前置きが長くなってしまいましたが、今回はシェアハウス住人枠での採用の提案です。それも単なる上下関係を重んじそうだからと体育会系の部活出身者を採用するような枠での設定ではありません。採用を考えている企業が、シェアハウス運営会社から希望条件に合った住人を紹介してもらうというシステムです。
なぜこのようなことを考えたかというと、シェアハウスは実際の生活空間なので、住人は素が出ます。さらに、普通の賃貸住宅と異なり、運営会社の管理人と住人は接する機会も多いので、性格や何ができるかなどのスキルも結構分かっています。シェアハウスの管理人が転職希望者の住人のエージェントとなり、就職口を斡旋するイメージです。実際、管理人は住人のことを良く知っている事が多いのです。シェアハウスの住人が、その運営会社で働くということも結構あるようです。シェアハウスに住んだ経験が仕事に活きるということもあるでしょうが、日頃みてきた性格なども含めた総合的な判断での採用ではあるでしょう。普段の生活態度などを知った上での採用ですので、通常の企業で起こりえるようなミスマッチの防止にもつながっているでしょう。
もちろん「プライベートを採用試験の判定材料にされるなん嫌」という人もいるでしょう。その一方、「たった数回の面接で決められたくない」と考える人だっているはずです。採用する側もされる側にも十分メリットのあるシェアハウスになると考えています。
さらに、シェアハウス生活で身につける特徴もあります。シェアハウスでは住人同士がコミュニケーションを取れないと生活できません。また、住人が友達を連れ来ることもありますので、初対面の人ともすぐに打ち解けられるようになっていきます。誰にも物怖じせずにコミュニケーションを取ろうとする人が多いので、もしかしたら営業向きの人材かもしれませんね。
“料理好き”や“起業志望者”が集うコンセプトシェアハウスがあるので、“就職(転職)希望者”のシェアハウスというのはアリだと思うのですが、皆様いかがでしょうか?
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