緊急事態宣言中に引越をする人はどのような方・理由なのでしょうか?

令和2年4月7日~5月6日という期間で東京・神奈川・千葉・埼玉、大阪府、兵庫県、及び福岡県に緊急事態宣言が発令されました。その後、緊急事態宣言の延期が発表され、5月31日までこの状況が続く可能性が高いでしょう。(5月31日前に解除されることもあるようです。)

不要不急の外出を控えるアナウンスが日々されており、在宅ワークになった方・スーパーへの買い物を控える方、そして引越を控える方も多いと思います。シェアハウスの運営会社にヒアリングしてみると、2020年4月以降は前年同月比に比べ、お問い合わせ数・契約数が落ちているところが多いようです。一方で、低価格帯の物件を主に扱っている運営会社では、いつもより少し落ちた程度で、大きな影響がないというところもありました。この時期に引越する方はどんな方でしょうか?



シェアハウスから退去する事由

新型コロナウィルスの感染を恐れてシェアハウスから退去する人がいるのか運営会社に確認してみたところ、いるにはいるが一人か二人などかなり少数という意見が多かったです。もちろん、10部屋・100部屋・500部屋と運営会社によって規模は様々ですが、どの規模においても似たような回答となっておりました。

なお、コロナを理由に退去された方は、



会社から退去するよう指示された


感染の少ない地方の実家に戻った


医療機関関係者で迷惑を掛けたくない


外国人の方が母国に戻った


多くの方がStayhomeとなり、共用部の使用率が高まったため(好きな時に使えなくなった)


といった事例がありました。



シェアハウスに入居する事由

リスクがあると思われがちなシェアハウスにこの時期に引っ越してくる理由にはどのようなものがあるのでしょうか?こちらも運営会社に確認してみると、コロナならではの事由が見えてきました。



実家でStayHomeしていると親とずっと一緒にいなければならず、息が詰まってしまった


同棲しており、朝から晩までパートナー一緒にいる時間が強制的に増えたことが理由でケンカが増えた/別れた


実家に住んでいるが、毎日東京に出勤しており、高齢の親に感染させるリスクを考慮して


娘に会うために東京に長期滞在していたが、タイミング悪く緊急事態宣言が発令され、近所の目が気になり地元に戻れなくなった


など、思いもよらない理由で引越を希望しているようです。
ただ、前者2つが人間関係の悪化によるもので、後者2つが人間関係の良好な維持を目的をしており、正反対の理由になっていますね。



仕事の都合で家族とともに東京に来る予定だったが、状況を鑑みて単身赴任にしたため


4月入社であったがいきなり在宅ワークとなり、しばらく地元にいた。6月に緊急事態宣言解除の動きになったので5月に上京


仕事が理由で引越することはよくあることですが、コロナが理由で単身赴任にしたようです。東京が日本で一番感染者数が多い都市なので、お子さんのことを考えれば、致し方ない決断だったのかもしれません。

他にも



テレワークになって都心から離れてもよくなったので郊外物件を選ぶ


東京オリンピックが延期したのでマンスリーから住み替え(もともとオリンピックまで短期滞在の予定だったようです)


ワンルームに住んでいるが賃料を下げたい


といったような時代を先取りして既に引越している方もいるようです。
今後、テレワーク・リモート化が進めば、賃料の高い東京都心である必要がなく、郊外化に住む人も一定数いるでしょう。ただ、それが要・急なのかわかりませんが、その定義は人それぞれということでしょう。


最初の導入でもお伝えしましたが、影響を受けていない運営会社もいます。コロナならではの理由ではなく、普段と同じ理由で引越する方も一定数いるようで、緊急時でも低価格帯路線は強そうです。

この記事を書いた人

SHARE PARADE(シェアパレード) の運営責任者です。「EDIT YOUR LIFE ― 今の暮らしをちょっと変えてみる」を合言葉に、**コミュニティのある暮らし(Community Living)**を中心としたシェアハウスを紹介しています。2011年の立ち上げ以来、東京全域で800件以上を現地取材。私自身も一人暮らし/シェアハウス/ルームシェア/ソーシャルマンションを一通り経験しており、一次情報と体験の両方を基準にサイトを運営しています。「住む場所が変われば、ライフスタイルも変わる」。コミュニティがある暮らしの楽しさと安心を、もっと当たり前の選択肢に――それがSHARE PARADEの役割であり、私のミッションです。 I am the administrator of the website 'SHARE PARADE.' Under the motto “EDIT YOUR LIFE—make a small change to your everyday,” we feature share houses centered on community living. Since our launch in 2011, I have visited and reviewed more than 800 properties across Tokyo. I’ve personally experienced living alone, in share houses, in room shares, and in social apartments, and I run the site based on both first-hand information and lived experience. I believe that when your home changes, your lifestyle changes too. My mission—and SHARE PARADE’s role—is to make the joy and peace of mind of community living a more everyday choice.

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