現役シェアハウス住人による、シェアハウス恋愛論。 経過報告編

現役シェアハウス住人による、シェアハウス恋愛論。 経過報告編


以前、第3、4、6回と3回にわたって、「シェアハウス住人は、基本的に恋愛モラトリアムたちの集団である」という、完全私見なシェアハウス恋愛論を述べさせていただきましたが……。

実はこのごろ、周囲に新たな動きが見られるので途中経過を報告したいと思います。


まずは、うちのシェアハウスが始まった1年半弱前からの流れを申しますと、彼氏や彼女がいた人たちは、入居してほどなく別れる、という現象が多発しました。

そしてその後、お付き合いする相手のいない恋愛フリーランスの男女が住人の間でもマジョリティに。

そういう状況を受けて、「シェアハウス生活が充実すると恋愛は下火になるんだな……」と私は考察を始め、以前のシェアハウス恋愛論に至ったというわけです。


ところが最近、変化が出てきました。

春の訪れとともにスプリング・ハズ・カムな人たちが、雨後のタケノコのようににょきにょき出現し始めたのです……!!

実は、その人たちには1つの共通する兆候が見られました。


「あの人、最近見ないなあ?」


みんな、面白いくらいに私が最近そう思っていた人たちでした。

毎日必ず共有スペースに現れていた声の大きなDくんの笑い声が最近響いてこないなあ……と思っていたら突然、「彼女だよ」と傍らにいる女の子を紹介されたのでした。


もともと、シェアハウスに住んでいてもあまり共有スペースに顔を出さない人がいます。

それって、仕事関係など、シェアハウスよりも比重を置いているコミュニティや人間関係があって、そちらに時間を割いているから。

その人にとってはシェアハウスが心のメインエリアではない、そういうことだと思います。


となると、日常的に姿を見ていたような人が、このごろ共有スペースに顔を出す頻度が減った、ということは。

……シェアハウスのコミュニティ以外に心を傾けている対象があるということ。

「あの人、最近見ないなあ」の、その背後には何かあるなと思ってはいましたが、みんなおしなべてそんなハッピーな事情だったとは……!

人って、分かりやすいなあ。


うちがオープンして間もなく入ってきた第1期のメンバーたちにとっては、シェアハウス生活スタートから1年と数か月を過ごすうちに、シェアハウスは刺激の場ではなく安定的な日常の場へと質が変わっていっているような気がします。

つまり、シェアハウスでのマンネリズムが、その人を外での刺激へ導き、ひいては恋の萌芽を呼び起こしているのかも?


と、いうわけで、「シェアハウス住人は恋愛モラトリアムである」という私の持論は、「シェアハウス生活が充実している間は恋愛は起こらない」という意味においては○であり、「シェアハウス住人に彼氏・彼女ができ始めた」という現象面においては×、という現在引き分けの勝負模様……。

また動きがあれば、定点観測的に報告します。





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svgこの記事を書いた人
奥 麻里奈

1982年8月3日生まれ、獅子座、O型。大阪府出身。都内のオフィス複合型シェアハウスに住む、フリーランスの三十路ライター。美容専門誌編集者としてまだ出版社に勤めていた2012年1月からシェアハウス生活をスタート、1年後に独立。現在は、ファッション・ビューティからキャリアビジネスまで分野を問わず活動中。シェアハウス内のラウンジがおもな仕事場。趣味は服と読書。

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