EXperiences

シェアハウス体験談

シェアハウス内に吹いている偶発的自己刷新の風 『食』編

シェアハウス内に吹いている偶発的自己刷新の風 『食』編


前回は要らなくなった服のシェア話でしたが、ほかには? と言うと。

よくあるのは、食べ物ですね。

前回は『衣』の話だったので、今回は『食』の話を。

私の兄には、「毎日誰がみんなの分をつくるのか?」という、『給食制だと勘違いしてるんじゃ……?』と思われる質問を受けましたが(笑)、もちろん自分の分は各自でつくるのが基本。

余った材料やその場でつくった料理のお裾分けは日常茶飯事。どこかへ行ったときのお土産のお菓子も毎日とは言わないまでも、共有スペースのカウンターにしょっちゅう置かれていて、瞬殺でなくなります。

ちなみにうちでは誰かに食べ物をもらうことを『シェア乞食』と呼んでいます。

(使用例:「今日のお昼はシェア乞食でお腹いっぱいだよ〜」)

みんながみんな毎日ちょっとずつシェア乞食になるため、「ここにいると太る〜」と言い合ってるし、私も会社を辞めたあと「きっと貧乏痩せするはず……」と密かに目論んでいたのですが、シェアのおかげなのか、単に普通に食べていたためなのか、体重は維持継続されています……。


さらに、そういった現物のシェアだけではなく、『食情報の伝達』も頻繁です。

少し前、キッシュ、シフォンケーキ、パウンドケーキ、クッキーなどを取り憑かれたように趣味で連日つくっているシェアメイトがいて、回を重ねるごとに彼女はみるみる腕を上げていき(完成後はわらわらとシェア乞食になるので、クオリティの向上をみんな知っている)、しばらく経つと、その子を先生にしてつくり方を教えてもらう弟子たちが多数自然発生し、プチ料理教室になってました。

私自身も、毎日野菜や果物をミキサーにかけてスムージーをつくっている子を見ていて一度自分でもやってみたところ「こんなに簡単なんだ!!」と感動して見事にハマり……一時期、朝起きたらスムージーをつくって一日が始まる、という「ニューヨーカーか!?」みたいな素敵ライフスタイルをエンジョイするまでに。

最初の頃は、チャレンジ精神を発揮して、大根、大根の葉っぱ、かぶ、かぶの葉っぱ、長いもetc...「これを入れてもいけるかどうか!?」とおよそ美味しくなりそうにない食材を投入するという実験に熱を上げていましたが、からし菜を入れたときにあまりにからくて美味しくなく、それがスムージー熱を下げる一因になってしまう、という残念な結果に……(とは言え、ときどきは今もつくります)。

ほかにも細かいことで言うと、「こんなにむきやすいんだ!」と知ってピーラーを使うようになったし(今までは包丁で人参やじゃがいもの皮をむいていた)、料理好きの子に教えてもらって鶏ガラスープの取り方を知ったし……話題の「いなばのタイカレー」という美味しい缶詰を教えてもらって買ったり、一部の子が利用しているOisixという有機野菜の宅配サービスを使ってみたり。


一人暮らしのままだったら自分からは触れることもなかった食材や調理器具や材料調達ルートを取り入れるようになることは、前回の洋服シェアと同じく、やはり小さな自分内レボリューション。

これまで見ていた景色をちょっと変えるような自己刷新を起こす風はやはり、シェアハウス内のあちこちにびゅんびゅん吹いてるのですね。

svgこの記事を書いた人
奥 麻里奈

1982年8月3日生まれ、獅子座、O型。大阪府出身。都内のオフィス複合型シェアハウスに住む、フリーランスの三十路ライター。美容専門誌編集者としてまだ出版社に勤めていた2012年1月からシェアハウス生活をスタート、1年後に独立。現在は、ファッション・ビューティからキャリアビジネスまで分野を問わず活動中。シェアハウス内のラウンジがおもな仕事場。趣味は服と読書。 『奥 麻里奈ドットコム connecting 個性美の解放』 http://okumarina.com