202,000円。
これは、ボクが大学を卒業して入社した企業から貰った初任給の金額。
戦後、日本を焼け野原からここまで発展させた僕らのおじい様の世代の方から見たら、
初任給で20万円超え何て信じられない数字だと思います。
昭和30年、銀行員大卒初任給が5,600円だったようですからね。。
でも、正直、当時の僕は初任給少ないな~と、社会のことをなにも知らない状態で生意気にも思っていた。
更に実績も実力もないのに、数年後には漠然と1,000万円くらい稼げるんじゃね?みたいなことを漠然と思ってたり(笑
まあ、典型的なあまっちょろい発想を持った若造ですね。
ボクは、システムソリューションという怪しい横文字に惹かれてIT企業に就職したのですが、
何故か年次が上げるにつれて給料が下がる!!という現実にぶち当たります。
あれあれあれれれれ、1,000万円プレイヤーへの道が時間とともに遠のいていく~~
入社前は、
年次が上げれば給料があがると思っていたのですが、
自動的に給料があがるなんてことは過去の遺物で、
国家のライフサイクルにおいて衰退期に突入した日本においては、
現状を維持することすら難しい時期ですね。
当然、年次とともに給料があがる企業はまだまだ多くあるし、
上記は、ボクが入社した企業の一例に過ぎないけど、
今後の日本においては、給与削減は当たり前の事象になってくると思います。
もしかしたら、給与削減を喜ぶ時代がくるかもしれない。リストラされずに給与削減だけで済んだってね。
なお、
国税庁の統計データによるとサラリーマンの平均年収は、年々下がっています。
平成9年の467万円をピークに平成21年は406万円!12年で実に13%減です。
う~厳しいですね。
僕らのおじい様達は、
何もなかった日本に道路を作り、ビルを作って日本社会のインフラを築き、
そして家電を作り、車を作り、世界中に売りまくった。作れば、売れた。
もちろん、日本の技術力があってこその結果だと思うけど、
この時の国家のライフサイクルは成長期、イケイケドンドンの勢いが日本社会全体を押し上げていったものだと思います。
日本社会はイケイケドンドンの波に乗ることによって、
一般の市民(中流階級)でも持ち家を持つことが出来るようになったし、
車ももてるようになったし、洗濯機ももてるようになった。
そうなることで、
苦労して手洗いしていた洗濯が機械が自動的にやってくれるようになり、
今まではあまり遠出できなかったけど、移動手段の確保により、余暇を郊外で楽しむことも出来るようになった。
要は、
経済成長は、生活に豊かさを与えてくれたのだ。
話は戻って、僕らの時代に。
さっきも書いたけど、僕らが生きている時代は成長期ではなく衰退期。
残念ながらしばらくの間は経済成長を望むことは出来なさそうです。
経済成長は、生活に豊かさを与えたけど、
経済衰退は、生活の豊かさを奪うのか?
その答えは、ボクには分からないけど、NOであって欲しいと思う。
そして、答えをNOにするには、
ボクらの考え方、正確には“価値観”を成長期のものとは違うものにしなければならないだろうとも漠然と思う。
成長期の価値観は、何となくだけど、
物質的な豊かさ、正確には、生活を便利にしてくれる物を手に入れることが豊かさ、
という考えなのかな~と。
もしそうだとすれば、
衰退期を生きるボクらは、物資的な物というよりも、その反対の精神的なモノに価値観をシフトする必要があるのかもしれません。
何が正解かはわからないけど、
ボクは、そのあたりに衰退期の豊かさがあるのでは?と考えています。
その“精神的なモノ”という超漠然として実態のないものが、
実はシェアハウスにはあるのでは?と思ったのが、
このサイトを作ろうと思った最初のきっかけだったりします。
それは、
ボク自身約2年間のシェアハウスの生活を送っていたのですが、
一人暮らしの生活にはない化学反応が日々起こっていて、
その化学反応からくる何とも言えない気持ちよさを“豊かさ”とを感じたからです。
当然、その化学反応はいいことばかりではありませんが、
いい化学反応と悪い化学反応の相対で見れば、圧倒的にプラスの方が多かった。
じゃあ、その気持ちのよさを感じる化学反応って具体的には何なのか?
そしてそれは、意図的に作り出すことが出来るのか?
という質問については、まだボクはちゃんと答えることが出来ないので、
しばらくは、そこの解を探したいと思います。
数年掛かるかもしれないし、もしかしたら、数十年掛かるかもしれないけど。
でも、それだけ時間を掛ける価値はあるかな~と個人的には思います。
衰退期における豊かさって何でしょうね?